企業動向

サプライチェーンの脅威に「情報共有」で対抗か ドコモビジネス、新サービス提供開始


NTTドコモビジネスは、サイバー攻撃が高度化する中、サプライチェーンや企業グループ全体のセキュリティガバナンス強化を目指し、「docomo business RINK WANセキュリティ」の新メニュー「脅威情報共有」を2026年7月31日より提供開始します。

背景に高まるサプライチェーン攻撃の脅威

近年、サイバー攻撃は高度化・巧妙化の一途をたどり、特にサプライチェーンや企業グループにおいては、委託先企業やグループ会社を起点とした被害の発生・拡大が増加している。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が発表した「情報セキュリティ10大脅威 2026」では、「サプライチェーンや委託先を狙った攻撃」が2位に挙げられており、対策強化が喫緊の課題となっている。

一方で、人材不足やコスト負担から、サプライチェーンや企業グループ全体に十分な監視体制や専門人材を確保することは難しいのが現状だ。委託元企業が委託先企業のセキュリティ対策状況を把握しづらい、あるいは委託先企業が複数の委託元企業から異なる対策を求められるなど、多様な課題が顕在化しているという。

「脅威情報共有」でリスクを可視化

今回提供が開始された「脅威情報共有」は、「docomo business RINK WANセキュリティ」の脅威検知機能を活用する。同機能は、顧客の通信全体をネットワーク上で監視し、不正な通信を検知する仕組みだ。これにより、エンドポイントセキュリティの導入が困難なOA機器や工場LAN内のIoT機器などにもセキュリティ対策を施せるほか、既存のオフィスPCなどに対しても多層防御として機能するという。

本メニューでは、導入された「docomo business RINK WANセキュリティ」の脅威検知機能が捉えた脅威情報を、あらかじめ設定した委託元企業や親会社などへWeb管理ポータルおよびメールで通知する。これにより、委託元企業や親会社は、委託先企業やグループ会社で検知されたセキュリティリスクを一元的に可視化し、継続的な管理が可能となる。また、専門人材が不足する委託先企業やグループ子会社で脅威が検知された場合でも、親会社などのセキュリティ担当者が迅速に状況を把握し、対処を支援することが可能となる。

新メニューの特長

「脅威情報共有」は、主に以下の3つの特長を持つ。

  • サプライチェーンや企業グループ全体での可視化と統制
    委託元企業や親会社が、委託先企業やグループ会社のセキュリティ状況を一元的に把握・管理できるため、サプライチェーン全体のセキュリティガバナンス強化に寄与する。

  • 迅速な初動対応の実現
    C&Cサーバーやフィッシングサイトなど、危険性の高いサイトとの不正通信が委託先企業やグループ会社で発生した場合、委託元企業や親会社へ速やかに情報が共有される。これにより、初動対応を迅速化し、被害拡大の防止につながる。

  • 簡易導入と低コスト運用
    月額約10,000円(税込約11,000円)からオンデマンドで申し込める。個別の設計や構築が不要なため、導入負荷やコストを抑えつつ迅速な導入が可能だ。

本メニューのイメージ図

提供開始日と料金体系

本メニューは2026年7月31日より提供される。利用料金は、脅威情報を提供するテナントと受領するテナントのペアごとに月額約10,000円(税込約11,000円)からとなる。例えば、親会社がグループ会社2社から情報共有を受ける場合は月額約20,000円(税込約22,000円)となる。

ご利用料金の例

今後の展開

NTTドコモビジネスは、本メニューを通じて企業間の安全な事業活動を支えるセキュリティ基盤の実現に貢献するとしている。今後もセキュリティ機能の強化に加え、サプライチェーンや企業グループを含むセキュリティリスクの可視化と迅速な対応を支援していく方針だ。また、「docomo business RINK」においては、アクセス回線種別の拡充やセキュリティ機能強化を継続し、AI技術を活用したネットワーク運用の自動化・自律化を推進。さらなる進化を遂げたNaaS(Network as a Service)の提供を目指す。

これにより、同社はAI時代に最適な次世代ICTプラットフォーム「AI-Centric ICTプラットフォーム」構想の実現を推進し、企業の持続的な生産性向上、競争力強化、ビジネス成長に貢献するとしている。

NTTドコモビジネスについて

NTTドコモビジネスは、2025年7月1日に「NTTコミュニケーションズ株式会社」から社名変更している。同社は、企業と地域が持続的に成長できる自律・分散・協調型社会を支える「産業・地域DXのプラットフォーマー」として、新たな価値創造と豊かな社会の実現を目指している。

NTT docomo Businessロゴ

NTTドコモビジネスに関する詳細はこちら:
https://www.ntt.com/about-us/nttdocomobusiness.html

用語解説

  • WANセキュリティ: 特許技術を活用し脅威を検知・遮断する機能や通信ログ保管機能を備えた「docomo business RINK」のセキュリティ機能。

  • 脅威検知: ネットワーク上の不正通信を検知し通知するWANセキュリティのメニュー。

  • C&Cサーバー: コマンド&コントロールサーバーの略。サイバー攻撃において、外部から侵入して乗っ取ったコンピューター群に指令を送って制御するサーバーやコンピューターのこと。

  • テナント: Smart Data Platformにおいて、「docomo business RINK」を含むネットワークサービスなどのリソースを管理するグループ。

  • NaaS(Network as a Service): ネットワークや付随するセキュリティ機能などをクラウドサービスのように提供するもので、ユーザーはサブスクリプション型で利用できる。

  • AI-Centric ICTプラットフォーム: 企業がAIを活用して、生産性の抜本的改善、競争力強化やビジネスモデル変革を進めるAI時代に最適な次世代ICTプラットフォーム。

ソース

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