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5月度ネット詐欺リポート発表、QRコード決済の不当請求が急増か


BBSS株式会社は、2026年5月度のネット詐欺リポートを公開しました。同リポートによると、QRコード決済を悪用した不当請求詐欺が大幅に増加し、PayPayを装うフィッシングサイトがブランドランキングで首位となりました。また、「ポイントプレゼント」を装った詐欺サイトも増加傾向にあり、利用者への注意喚起が促されています。

QRコード決済を悪用した不当請求詐欺が急増

5月はQRコード決済を悪用した詐欺サイトが増加したと報告されています。この手口は、従来のフィッシング詐欺のようにIDやパスワードを盗むのではなく、利用者をQRコード決済の支払い画面へ直接誘導し、送金させる点が特徴です。「e-Taxで未納の税金があります」といった偽のメッセージを送り、支払いを促す事例が確認されました。

国税庁のウェブサイトでPayPayを利用した支払い手続きの画面。QRコードをスキャンして49,568円を支払う手順が記載されており、パソコンとスマートフォンでの支払い方法が説明されている。 国税庁へのPayPay支払い画面で、支払い金額は99,805円。QRコードをスキャンして支払いを完了するよう促しており、不正利用に対する全額保証についても案内されています。

QRコード決済で支払いをしてしまった場合、受付処理が完了する前であれば取り消せる可能性もあります。しかし、受付が確定した後は、QRコードを発行した側しか取り消しができず、お金を取り戻すことは非常に困難であるとされています。不審なメッセージやサイトから支払いを求められた際は、慌てずに公式サイトや公式アプリで状況を確認することが重要です。

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ポイントプレゼントを装う詐欺サイトが増加

5月から6月にかけては、「ポイント交換」や「ポイントプレゼント」を装い、ログイン情報や個人情報を盗み取る詐欺が増加傾向にあると報告されています。この手口は、JRE POINT、楽天ポイント、Vポイント、dポイントなど、様々なポイントサービスのブランドを悪用して行われています。

従来のフィッシング詐欺では、「取引を確認できませんでした」「不正アクセスが検知されました」といった不安をあおるメッセージで利用者を焦らせ、ログインを促す手口が多く見られました。しかし、今回の手口は「ポイントをプレゼントします」「ポイント交換の手続きはこちら」といった、お得感を前面に出してログインを誘う点が特徴です。利用者に「ログインしないと損をする」と思わせ、ログイン情報の入力を促すといいます。

楽天サービスから、今月の特別ボーナスとして10,000ポイントの獲得権が確定したことを通知する画像です。ポイントを受け取るためのボタンが設置されています。 dポイントのウェブサイトにおける携帯電話番号確認ページです。ポイント交換の本人確認のため、登録済みの携帯電話番号の入力を促すフォームが表示されています。

多くの企業やサービスが定期的にポイントプレゼントキャンペーンを実施しているため、不審なメールやSMSであっても警戒心が薄れやすく、だまされるリスクがあるといいます。ポイントの受け取りや交換を案内するメールやSMSを受け取った際は、記載されたリンクを開かず、公式サイトや公式アプリから直接アクセスして確認することが推奨されています。

フィッシングサイトブランドランキング

5月度は、PayPayを装ったフィッシングサイトが最も多く確認され、首位となりました。ログイン情報の詐取を目的とした手口のほか、ポイントプレゼントを装った手口も多く確認されたといいます。また、8位にはPaidyを装ったフィッシングサイトも確認されており、QRコード決済を狙った手口は毎月確認されていることから、引き続き注意が必要であるとしています。

2026年4月と5月の各種サービス・企業の割合ランキングトップ10を示す表です。Apple、PayPay、Amazonなどが上位にランクインしています。

フィッシングサイトカテゴリ別構成比

5月度は、クレジットカードを装ったフィッシングサイトの構成比が上昇しました。一方、証券関連のフィッシングサイトは、マネックス証券をかたるサイトの減少に伴い、全体の構成比も低下したと報告されています。

2026年4月と5月のサービスカテゴリ別割合を示す表です。銀行、携帯キャリア、クレジットカードなどの項目があり、各月の数値と増減トレンドが示されています。特にクレジットカードの割合が大幅に増加しているのが特徴です。 2026年4月と5月における官公庁、株/証券、SNS、仮想通貨、Webメール、Webサービスなどの各カテゴリの割合と月次変化を示す表形式のデータです。各項目のパーセンテージとトレンドが矢印で示されています。

フィッシング詐欺被害防止のポイント

フィッシング詐欺の被害を防ぐため、以下の4つのポイントが挙げられています。

  1. メールやSMSで案内されたURLが正規のURLか確認する
    メールやSMSメッセージ上のリンクはクリックせず、事前に登録しておいたブックマークやウェブ検索で正規サイトへアクセスすることが推奨されています。怪しいサイトを診断するサービスを利用し、事前にURLをチェックすることも有効であるといいます。
  2. 個人情報やクレジットカード番号の入力を促すメール・SMSに注意する
    クレジットカード会社などでは、個人情報やクレジットカード情報についてメール・SMSでの問い合わせは行っていないため、情報を入力させるページに誘導するメールには細心の注意を払うべきです。
  3. ログインID・パスワードの使い回しを控える
    複数のサービスサイトで同じログインID・パスワードを使い回していると、フィッシング詐欺によってログインID・パスワードが詐取された場合、他のサービスサイトの不正利用被害に遭う可能性が高まります。被害を最小限に抑えるためにも、ログインID・パスワードの使い回しは避け、サービスごとに登録内容を変更し管理を行うようにしましょう。
  4. セキュリティソフトやネット詐欺対策ソフトを導入する
    犯罪者の手口は日々巧妙化しており、今まで意識してきた対策が通用しなくなる可能性があります。日々進化するネット犯罪に対抗するには、セキュリティソフトを導入することも必要です。不審なサイトにアクセスした際に注意喚起を行ってくれるといいます。

詐欺サイトを無料で診断「詐欺サイトチェッカー」

不審なサイトの安全性を確認したい場合は、無料で利用できる「詐欺サイトチェッカー」を活用する方法もあります。これは、ネット詐欺対策ソフトの「みやブル」や官公庁などから収集したブラックリストの情報をもとに判定を行うもので、気になるサイトのURLがネット詐欺サイトとして報告されているかを確認できるとしています。

「詐欺サイトチェッカー」というウェブサービスの画面です。みやブルが収集したブラックリストに基づき、ユーザーが入力したURLが詐欺サイトかどうかを無料でチェックできます。ネット詐欺から身を守るためのツールで、注意喚起のメッセージも表示されています。

サイトURL:<https://checker.miyabull.jp/>

専門家コメント:決済の仕組みを悪用する手口への警戒を

早稲田大学理工学術院教授の森達哉氏は、今月最も注目すべき点として、フィッシングサイトブランドランキングでPayPayが首位となったことを挙げています。QRコード決済を悪用する不当請求の手口は、IDやパスワードを盗む従来のフィッシングとは異なり、利用者自身に送金の操作をさせる点が特徴であると森氏は指摘しています。この種のPayPay送金詐欺は、2026年2月と比べて約22.4倍に増えたとの報告もあるといいます。

多要素認証の導入など認証技術の強化が進んだ結果、攻撃者は認証を突破するのではなく、正規の決済の仕組みをそのまま使わせる方向へ手口を変えていると分析されています。送金が確定した後の取り消しは難しく、補償の対象外となる場合もあるため、金銭被害に直結しやすい点で従来の手口より深刻であると森氏は警鐘を鳴らしています。

また、利用者の心理をつく変化にも注意が必要であるといいます。ポイントプレゼントを装う手口は、「不正アクセスが検知された」と不安をあおる従来型とは反対に、「受け取らないと損」という心理をつくことで、巧みにログインを促します。

カテゴリ別では株・証券の割合が大きく低下する一方、クレジットカードが上昇しました。金融庁と業界による認証強化の効果が表れた反面、攻撃者が標的を移した様子がうかがえるとしています。ランキング10位に国税庁が入った点は、自動車税や住民税の納付期限が集中する時期を狙ったものと推測されます。

森氏は、今後夏の旅行シーズンに向けて、鉄道や航空をかたる手口の増加が予想されると述べています。えきねっとがランキング5位に入っている点は、その予兆かもしれません。対策の基本は、メールやSMSのリンクから決済やログインの操作をせず、公式アプリやブックマークから直接確認することであるとしています。特に送金型の被害は取り戻すことが難しいため、支払いを求められた時こそ一呼吸おいて、請求元へ自分で確認する習慣をつけることが重要であると強調しています。

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