業務アプリ導入数、日本で15%増と堅調に推移
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調査結果によると、企業規模を問わず1社あたりの平均導入アプリ数は増加傾向にあります。特に日本企業では前年比15%増を記録し、堅調な成長を示しています。グローバル全体では昨年から微減したものの、中小企業では約1%増、大企業では約5%増と、企業規模が大きくなるほどアプリ導入が加速していることが分かります。
セキュリティソリューションが急成長アプリの半数を占める
昨今の複雑化するセキュリティ脅威を反映し、グローバルで最も急成長しているアプリの約半数はセキュリティソリューションが占めています。具体的には、「NinjaOne」が前年比240%増と最も高い成長率を記録し、「CrowdStrike Falcon」が約66%増で続いています。
国別の急成長アプリを見ると、日本ではコラボレーションツールの「Notion」が前年比43%増でトップとなりました。米国では「NinjaOne」、カナダではパスワード管理ツールの「1Password」がそれぞれ最も成長しているアプリとして挙げられています。
グローバル・国内で利用される主要業務アプリ
顧客数ベースでグローバル全体で最も利用されている業務アプリのトップ3は、「Microsoft 365」、「Google Workspace」、「Amazon Web Services (AWS)」となり、上位の顔ぶれに大きな変動はありませんでした。一方で、「Slack」や「GitHub」といったコラボレーション・開発プラットフォームが順位を上げ、デザインツールの「Figma」が新たに11位にランクインするなど、チームの生産性向上を支援するアプリの人気が伺えます。
日本国内に限定したランキングでも、上位3位はグローバルと同様に「Microsoft 365」、「Google Workspace」、「AWS」でした。しかし、4位に「Slack」、5位に「Box」がランクインし、急成長アプリでトップとなった「Notion」が9位に初登場するなど、日本市場独自のニーズを反映した利用傾向が見られます。
ベストオブブリード戦略の加速とAI時代への対応
企業では、特定の業務機能において、各分野で最適な製品を組み合わせる「ベストオブブリード」戦略の採用が加速しています。Oktaを利用するMicrosoft 365の顧客において、「Amazon Web Services (AWS)」と「Google Workspace」を併用している企業の割合が共に51%に達し、過半数を超えました。これは、今後AIエージェントを稼働させる主要なシステムとして、これらのクラウドサービスが活用されつつある背景も影響していると推測されます。
デジタル環境の複雑化とAIエージェント導入の進展に伴い、業務アプリやシステムへのアクセス権限の適切なガバナンスへの要求が高まっています。1社あたりの平均アクセスリクエスト数は前年比158%増、過去2年間では1140%増と急増しており、付与されたアクセス権のレビュー実施数も前年比76%増となりました。これは、企業が過度な権限放置のリスクを防ぐため、既存のアクセス権限の可視化と見直しを進めている実態を示しています。
また、自動化プロセスやAIエージェントが利用するサービスアカウントなどの「非人間アイデンティティ(NHI)」に対するセキュリティ強化も顕著です。特権アクセス管理(PAM)などによって一元管理されるサービスアカウント数は全体で前年比650%増を記録しており、特に製造業や金融・銀行業界といった伝統的な業界での急増が目立ちます。企業がこれまでガバナンスの範囲外にあったNHIを中央統制下に引き入れる「地盤固め」を開始していることが伺えます。
インフラ環境全体を最新のセキュリティ境界へ統合する動きも加速しており、従来のオンプレミス環境やレガシーシステムも保護対象へと引き入れられています。ハイブリッドとオンプレミス環境に対する認証数はグローバルで前年比7%増。特にAPAC(アジア太平洋)地域では前年比20%増を記録し、インフラ全体の保護への取り組みが進んでいることが示されています。
高保証な多要素認証とパスワードレス認証の普及
AIを悪用したクレデンシャル(認証情報)攻撃の自動化・大規模化に対抗するため、企業はより強力な認証方式への移行を進めています。フィッシング耐性のある高保証な多要素認証(MFA)要素を利用している企業の割合は、2年前の41%から58%へと大幅に増加しました。また、Oktaのパスワードレス認証ソリューション「Okta FastPass」の総認証件数は前年比81%増、1アカウントあたりの平均認証件数も43%増と大きく成長しており、エンタープライズ環境における高保証かつシームレスなパスワードレス体験の普及が裏付けられました。
この調査レポート「Businesses at Work 2026」は、下記のOktaのウェブサイトよりダウンロード可能です。
- レポートダウンロードページ: https://www.okta.com/ja-jp/businesses-at-work/
ソース元:
Okta、業務アプリの利用動向に関する年次調査「Businesses at Work 2026」の結果を発表
https://www.okta.com/ja-jp/newsroom/press-releases/okta-businesses-at-work2026/
