暗号資産ウォレット管理、3人に1人が資産消失の危機か Clabo調査で判明
株式会社Claboが実施した暗号資産利用経験者292人への調査により、ウォレット管理のトラブル経験者が全体の6割を超え、人為的ミスやフィッシング詐欺による資産消失の危機が深刻な実態が明らかになりました。特に若年層での被害が高く、復旧も容易ではない現状が示されています。
暗号資産ウォレットのトラブル、6割超が経験
見出し
暗号資産のウォレット管理には、依然として高いハードルが存在します。調査対象者292人のうち、何らかのトラブルを経験したと回答した割合は6割を超えました。特に深刻なのは、資産を直接的に失う、または動かせなくなる実被害を伴うケースです。不正アクセスによって資産を完全に失った割合は全体の約7%に留まりますが、アクセス不能に陥った層は25.68%に達しています。これらを合わせると、保有者の約3人に1人が資産消失の危機に直面している現状が判明しました。管理上のミスは致命的な結果を招きかねず、トラブルはあったものの幸い資産被害がなかった層も28.77%存在しており、潜在的なリスクはさらに高いとされています。
人為的ミスがトラブルの主要因か
トラブルの具体的な内容を深掘りすると、技術的な攻撃よりも人為的なミスが主要な要因となっていることが示されました。最も多かったのは「端末の紛失・故障」で、トラブル経験者の半数以上に当たる50.28%がこれを挙げています。次いで「パスワードや認証情報の忘却」が45.81%となっており、物理的・記憶的な管理の難しさが浮き彫りになりました。一方で、外部の悪意による「フィッシングサイト・偽アプリ」の利用被害も37.43%と高水準を記録しています。一度シードフレーズを奪われれば、資産を取り戻すことは極めて困難であるとされています。暗号資産の保護には、物理デバイスの冗長化や、バックアップ情報の厳重なオフライン管理が不可欠な対策です。
20代の被害が他年代の約2倍に
年代別のクロス集計では、若年層ほど深刻なトラブルに巻き込まれやすいという顕著な傾向が確認されました。20代の不正アクセスによる資産喪失率は13.21%に達し、30代や40代(約7%)と比較して約2倍の被害水準となっています。さらに、ウォレットへのアクセス不能を経験した割合も20代が全年代で突出して高い数値を示しています。この背景には、デジタルネイティブ世代特有の「モバイル完結」への依存と、それに伴うセキュリティ意識の乖離があると推察されます。一方で、50代以上では「トラブル経験なし」が過半数を超えており、慎重な運用姿勢が被害の抑制に寄与していると考えられます。
復旧困難な「塩漬け資産」の現状
トラブルに見舞われた後の資産の行方を調査したところ、何らかの形で復旧に成功した割合は合計で約75%に達しました。しかし、その内訳を見ると「すべて復旧できた」とする回答は36.31%に留まり、「一部のみ」という回答が約39%で最多となっています。この結果は、一度トラブルが発生すると、元の状態に完全に引き戻すことがいかに困難であるかを物語っています。特に秘密鍵の紛失や不正送金が絡む場合、ブロックチェーンの非可逆的な性質が復旧の妨げとなります。一部しか戻らなかった、あるいは全く復旧できなかった層が合わせて約58%存在することは、保有者にとって深刻なデータです。初期設定時のバックアップ体制を万全にすることが、最終的な資産保護における唯一の確実な手段であるとされています。
自力解決が主流、初心者層は復旧断念率が高い傾向
復旧に向けた行動として最も多かったのは「自分で調べて対応した」という回答で、トラブル経験者の50.84%を占めています。中央管理者が存在しない非中央集権的なウォレットを利用している場合、必然的に自己解決が第一の選択肢となるためです。一方で、「専門家や詳しい知人に相談した」という回答も約47%と非常に高い数値を示しています。しかし、こうした相談に乗るふりをしてさらに資産を奪う二次被害のリスクも存在するため、相談先の選定には慎重さが求められます。警察や公的機関への相談は約24%に留まっており、法的な介入や公的サポートの限界を感じている層が多いと推察されます。
投資経験年数と復旧結果をクロス集計したところ、経験の浅い層ほど資産を完全に失うリスクが高いことが判明しました。経験半年未満の初心者層において「復旧できなかった」と回答した割合は40%に達し、3年以上(11.54%)のベテラン層と比較して約4倍の開きがあります。初期の段階で資産を失うことは、投資市場からの早期退場を意味するため、この格差は極めて深刻な問題です。初心者はまず少額から開始し、トラブル時のシミュレーションを事前に行うなどの「防衛的学習」を徹底すべきであると結論付けられています。
まとめとセキュリティ対策の重要性
今回の調査により、暗号資産の自己管理における脆弱性と、それに対する強固な防衛策の必要性が浮き彫りになりました。利便性を追求する一方で、セキュリティ意識の向上が急務であるとされています。株式会社Claboでは、ウォレットの復旧をはじめとするセキュリティ対策、保全手順、暗号資産に対する相談を承っています。詐欺をはじめとするトラブルについても相談が可能であり、以下の公的・行政相談窓口も活用を検討できます。
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Claboへのご相談(初回無料):https://www.clabo-inc.co.jp/contact
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警察相談専用電話:https://www.gov-online.go.jp/article/201309/entry-7508.html(#9110)
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消費者ホットライン:https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/(188)
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詐欺的な投資に関する相談ダイヤル:https://www.fsa.go.jp/news/r5/sonota/20240619/toshisagi.html(0570-050588)
ソース元
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「資産消失の危機は3人に1人!暗号資産の管理実態を292人に調査」
https://www.clabo-inc.co.jp/media/articles/crypto-asset-loss-wallet-management-survey -
株式会社Clabo 公式サイト
https://www.clabo-inc.co.jp/
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