ERPC、ハイパフォーマンスVPS全ラインナップを刷新 P99レイテンシ150ミリ秒以上の改善を観測
オランダ・アムステルダムに本社を置くELSOUL LABO B.V.およびValidators DAOが運営するERPCは、研究開発の成果に基づき、Premium VPSを含むハイパフォーマンスVPSの全ラインナップで性能向上を実施しました。これにより、ストリームワークフローのテストにおいてP99レイテンシが約150〜200ミリ秒改善され、価格は据え置きのまま提供されるとしています。
パフォーマンスブーストの詳細
見出し
今回のパフォーマンスブーストは、省電力機能やパフォーマンスセーブに関わる全ての機能を徹底的に排除するという設計思想に基づいています。市販のVPSは、安定性や電力効率、汎用性を優先する保守的な設計が一般的ですが、ERPCのハイパフォーマンスVPSでは、CPU C-stateの無効化、CPUガバナーのperformance固定、カーネルパラメータの最適化、ネットワークスタックのチューニング、メモリ設定の最適化など、あらゆるレイヤーでスピードを最優先する構成を採用しました。これにより、VPSでありながらベアメタルサーバーに迫る性能が実現されたとしています。
このパフォーマンスブーストの適用後、ストリームワークフローのテストにおいて、P99レイテンシで約150〜200ミリ秒の改善が観測されました。特にSolanaのような高頻度処理においては、このレベルのレイテンシ改善がトランザクションの着地順序に直接影響を及ぼし、高頻度取引やDeFi、リアルタイム処理における競争優位性につながると考えられています。
対象リージョンと製品構成
パフォーマンスブーストは、フランクフルト、アムステルダム、ロンドン、ニューヨーク、シンガポール、東京の全6リージョンにあるPremium VPS、EPYC VPS、SUPER VPSの全構成に適用済みです。各製品の特性であるPremium VPSの高クロック性能、EPYC VPSのコストパフォーマンス、SUPER VPSのバランス構成は維持されつつ、全ラインナップで速度優先のチューニングが施されています。
Premium VPSは、5.7GHzの業界最高クロックCPU、ECC DDR5メモリ、NVMe4 SSD、25Gbps×2ネットワーク、無制限トラフィック、オーバーコミットなし、ERPC Solana RPCプラットフォームとのゼロ距離通信といった品質基準を維持しながら、パフォーマンスのみが向上しています。
スピードを第一要件とする設計思想
市販のVPSが安定性と汎用性を第一要件とするのに対し、ERPCのハイパフォーマンスVPSはスピードを第一要件として設計されています。同社は、コンピュータの最適化にはトレードオフが伴い、何を重視するかが性能の鋭さを決定すると説明しています。速度が直接価値に結びつくプロフェッショナルな顧客のための製品として、汎用VPSで一般的な安定性・省電力寄りの設計ではなく、スピードを最優先した構成を採用しています。
SLVによる開発環境の進化
スピードを追求する一方で、データ保全も重要です。昨今のオープンソース技術の発展やAIエージェントの登場により、バックアップの保持やノードの分割によるスケーリング、レジリエンスの向上といった運用が個人レベルでも容易になっています。SLVは、知識の有無にかかわらず安全な運用が当たり前に実現されるための基盤を提供するオープンソースツールとして進化を続けており、近日中にはノードバックアップを容易にする新機能のリリースが予定されています。
特にブロックチェーン開発は金融と直結し、セキュリティの重要性が高まっています。今後、RWA(Real World Assets)領域をはじめとするデジタル資産を支える基盤としてブロックチェーン技術の普及が進む中で、SLVは意識せずとも安全なアプリケーション開発を可能にする包括的なSolana開発ツールとして進化を継続するとしています。
現在、SLVは主要なSolanaバリデータおよびSolana RPCの立ち上げ、運用、ノーダウンタイム移行のサポート機能を持ち、すべての機能がMCP対応およびAIエージェントによる利用が可能です。今後は、RPCを活用したSolana dApp開発や高頻度取引用アプリ開発にも有効な、AIエージェント時代のオープンソースツールとして拡張していく方針です。
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SLV Website: https://slv.dev/ja
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SLV GitHub: https://github.com/validatorsDAO/slv
研究開発の成果と次世代のインフラ
ELSOUL LABOは、オランダ政府の研究開発支援制度WBSOにおいて2022年以降5年連続で承認を受けています。超低遅延を前提としたSolana RPCインフラの研究開発や、バリデータ配置・運用オーケストレーションの自動化に関する研究を継続しており、その成果がプラットフォームのパフォーマンス改善に直接反映されています。今回のハイパフォーマンスVPSの性能向上も、これらの研究開発で蓄積された知見が実運用として具現化されたものです。
同社はさらに、RIPE NCCより自社ASN(AS200261)の付与を受け、Solana特化のトップティア新データセンターの開設を進めています。既存のプレミアムデータセンターを超える最高品質のインフラとして設計されており、今月末から来月にかけて利用開始が予定されています。最新世代のAMD EPYC第5世代、AMD Threadripper PRO第5世代(9975WX等)、NVMe第5世代で統一されたハードウェア構成に加え、自社ASNによる最適なネットワーク経路設計を実現し、パフォーマンスとASNコンセントレーションスコアの両立を目指しています。初期ロットは既に予約完売していますが、次回入荷分以降はウェイトリスト順に案内されるとのことです。
メンテナンスに関するお知らせ
本パフォーマンスブーストは全リージョンのほとんどのVPSに適用されていますが、一部の利用負荷が高いインスタンスについては、安全な移行のため、顧客個別への案内後、段階的にメンテナンスが実施される予定です。パフォーマンス改善の規模が大きい場合、設計レベルの変更を伴うことがあるため、事前案内メールの確認と、重要なデータの定期的なバックアップ取得が推奨されています。
お問い合わせ先
ハイパフォーマンスVPSに関するお問い合わせは、Validators DAO公式Discordにてサポートチケットを作成することで可能です。
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Validators DAO 公式 Discord: https://discord.gg/C7ZQSrCkYR
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ERPC 公式 Website: https://erpc.global/ja
ソース元
ページタイトル: ERPC、研究開発成果をもとにハイパフォーマンス VPS 全ラインナップの全リージョンパフォーマンスブーストを実施。 P99 レイテンシ 150〜200ms 改善を観測、価格据え置きで製品リニューアル
URL: https://labo.elsoul.nl/ja/news/2026/03/14/erpc-vps-performance-boost-202603/
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カテゴリ:企業動向
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