企業動向

オンライン個人情報共有、日本の認識に課題か NordVPN調査、約3割が「共有なし」と回答し最多


サイバーセキュリティ企業のNordVPNが実施した調査で、日本のインターネット利用者におけるオンラインでの個人情報共有に関する認識のギャップが明らかになりました。約3人に1人が個人情報を共有していないと回答しており、これは調査対象20カ国中で最も高い割合です。

日本の約3人に1人が「個人情報未共有」と回答、20カ国中最多

サイバーセキュリティ企業のNordVPN(本社:オランダ・アムステルダム)は、20カ国のインターネット利用者約2万人を対象とした調査「Life online 2.0」の結果を公表しました。この調査により、日本の利用者がオンラインでの個人情報共有に対して特有の認識ギャップを抱えていることが明らかになっています。

調査結果によると、日本で「オンラインで個人情報を共有したことがない」と回答した人は34%に上り、これは調査対象20カ国中で最も高い割合です。平均の10%を大きく上回り、2位のフランス・ドイツ(各14%)と比較しても顕著な差があります。しかし、会員登録や予約、本人確認といった日常的なオンライン操作は個人情報を渡す行為であり、この回答は自己認識と実態との間に乖離があることを示唆しています。

オンライン個人情報共有のイメージ

個人情報流出への危機意識も最低水準

「個人情報を共有していない」という認識は、危機意識の低さとも関連しています。日本で「自分の個人情報が知らないうちにネット上に出ているのではないか」と心配する人は15%にとどまり、これも20カ国中で最も低い数値です。平均の28%と比較しても約半分であり、「自分は大丈夫」という思い込みが広がる一方で、偽サイトの手口は巧妙化しており、被害に遭うリスクが高まっている可能性があります。

「必要以上にアプリやサイトを信用しすぎているかもしれない」と考える人は9%、また「個人情報を共有して後悔したことがある」人は5%と、いずれも平均値を大きく下回る結果となっています。こうした危機意識の低さが、精巧な偽サイトへの警戒を弱める要因となりかねません。

巧妙化する偽サイトの手口と「見ればわかる」の限界

NordVPNの脅威分析チームは、海外で正規販売店を装う偽ショップ網の存在を確認しています。これはShopify上に構築され、正規店のデザインを精巧に模倣したものです。InstagramやFacebook、Googleの検索連動型広告を利用し、特定のカードを探す収集家を偽サイトへ誘導する手口が用いられています。偽の品薄表示で購入を急がせたり、レイアウトや商品画像をコピーして信用させたりするなど、心理的な操作が中心です。

この詐欺の特徴は、決済後にも見られます。一部の事例では、被害者の自宅に紙の「お礼状」が郵送され、正規の店と取引したかのような印象を与えることで、利用停止の申し立て(チャージバック)を遅らせる狙いがあります。次回使えるクーポンやおまけを同封し、リピーターに仕立て上げることもあります。

NordVPNは、広告の透明性ページや画像のハッシュ、サイトに埋め込まれた共通のトラッキングID(Google AnalyticsやMetaのPixel)を手がかりに、無関係に見える複数の店が単一の攻撃者による犯行であることを特定しています。ドメインを立ち上げては広告で集客し、決済を集めて閉鎖する「ヒットアンドラン」を繰り返す構造であると同社は分析しています。

NordVPNの最高技術責任者(CTO)マリユス・ブリエディス氏は、「攻撃者は、収集家が買おうとしているものに感情移入していることを理解し、技術的な脆弱性ではなく、感情的な脆弱性を突いている」とコメントしています。

入力機会が増える時期と確認すべき3つの習慣

夏季は、旅行・宿泊予約、レジャーやイベントのチケット購入、ECのセール、限定商品の購入など、氏名・住所・生年月日・決済情報を入力する機会が増える時期です。「残りわずか」「期間限定」といった表示は、利用者が内容を十分に確認しないまま入力・決済を進める一因となります。急ぐことで、運営元を確認する余裕が失われがちです。

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)をはじめとする関係機関も、この時期に合わせた情報セキュリティ上の注意を例年呼びかけています。

NordVPNは、オンラインでの入力前に確認すべき3つの習慣を推奨しています。

  1. URL・運営元を確認する: ログイン情報や決済情報を入力する前に、URL、ドメイン、会社名、表示内容に不自然な点がないかを確認してください。少しでも違和感があれば、リンクをたどらず、公式アプリまたは公式サイトを直接開くことが重要です。
  2. 求められる情報が妥当かを確認する: 予約や購入に不要と考えられる生年月日、本人確認書類、銀行情報などの入力を求められた場合は、そのサービスに本当に必要かを確認し、不要な入力は避けてください。
  3. 「品薄」「今だけ」の表示で判断を急がない: カウントダウンや在庫僅少の表示は購入を急がせる手法であり、それ自体が急ぐ理由にはなりません。あわせて、OSやアプリを最新の状態に保ち、多要素認証を利用することが推奨されます。

NordVPNの詳細については、同社のウェブサイトをご覧ください。

調査概要

  • 調査名称: Life online 2.0(Lifetime online #2)

  • 調査期間: 2026年4月1日〜17日

  • 調査対象国: 日本、米国、英国、オーストラリア、カナダ、ブラジル、メキシコ、韓国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オランダ、スウェーデン、フィンランド、オーストリア、スイス、ポーランド、リトアニア、アイルランドの20カ国

  • 対象者: 各国のインターネット利用者(18〜74歳。メキシコおよび韓国は18〜64歳)

  • サンプル数: 合計20,054名


ソース元
NordVPN調査:日本の約3人に1人が「個人情報を共有していない」と回答、20カ国で最多
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000119.000072662.html

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