企業動向

5月の特殊詐欺・フィッシング動向:国際電話詐欺6割超、PayPay送金詐欺が22倍増と判明


トビラシステムズが2026年5月の特殊詐欺・フィッシング詐欺に関するレポートを公開しました。国際電話番号による不審電話が高い水準を維持し、「+1」からのニセ警察詐欺が継続。PayPay送金詐欺は前月比22.4倍に急増し、悪用される事業者の種類も多様化していることが明らかになっています。

国際電話からの不審電話が6割超と高水準を維持

2026年5月にトビラシステムズの迷惑電話番号データベースに新たに登録された番号のうち、国際電話番号は60.2%を占め、前月よりわずかに減少したものの、依然として高い水準で推移しています。一方、携帯電話番号は20.5%と前月より増加しました。

着信件数が多かった国際電話の国番号は、上位からアメリカ合衆国やカナダなどの北米地域(「+1」)、ロシア・カザフスタン(「+7」)、オーストラリア・クリスマス島・ココス諸島(「+61」)でした。

国際電話 着信件数ランキング

特に「+1」で始まる国際電話番号からは、警察官などをかたる「ニセ警察詐欺」をはじめ、金融機関、通信事業者、宅配事業者などをかたる不審な発信が多数確認されています。また、自動音声でオペレーターへ誘導し、最終的に警察官を名乗る人物が登場する詐欺手口も多発しているといいます。

金融・決済サービスをかたる詐欺SMSが半数超、PayPay送金詐欺が急増

2026年5月には、金融・決済サービスをかたるSMSの割合が51.9%と全体の半数以上を占めました。これは、架空料金の支払いを装ったSMSから電子決済サービス「PayPay」の送金画面へ誘導する「PayPay送金詐欺」の手口が増加したことが大きく影響しているとみられます。

フィッシング詐欺SMS 種別割合

同社調査では、「PayPay」「PayPay銀行」「PayPayカード」といったPayPay関連サービスを装うSMSが多発しており、さらに「WhatsApp」や「三井住友カード」「Mastercard」などのクレジットカード会社を装うSMSも確認されています。

フィッシング詐欺SMSブランド割合 日別推移

PayPay送金詐欺が2月比22.4倍に急増、悪用される事業者に変化

未納料金などの支払いを装ったSMSからPayPayの送金画面へ誘導する「PayPay送金詐欺」は、2026年2月ごろから増加傾向にあり、5月末までに確認された件数は2月と比べて約22.4倍に急増しています。

PayPayに誘導する詐欺SMS件数

この手口は当初、携帯電話料金や水道料金などの未納を装う内容が中心でしたが、その後、電気料金、税金、社会保険料、クレジットカード会社など、生活に身近な支払いを装う多様なSMSが確認されるようになりました。さらに2026年6月ごろからは、オンラインゲームやトレーディングカード購入サイトなど、娯楽系のサービスや事業者の名称が送金画面上に表示される事例も新たに確認されており、手口の多様化が進んでいます。

日常的に利用されるPayPayを悪用し、正規の支払い手続きであると誤認させる狙いがあると考えられます。偽SMSには、「先月分のお支払いが確認できませんでした」「早めの手続きをお願いします」など、受信者の不安をあおり、早急な対応を促す文言が使われているのが特徴です。SMSに記載されたURLにアクセスするとPayPayアプリの送金画面へ誘導され、わずか数タップで送金が完了してしまうため、利用者は細心の注意を払う必要があります。

PayPay送金詐欺で確認されたSMS文面

同社は、実際の手口を解説した動画をYouTubeで公開しており、具体的な詐欺事例を確認することができます。

詐欺被害に遭わないための対策

トビラシステムズは、このような詐欺被害に遭わないための対策として、以下の点を挙げています。

  • 身に覚えのないメールやSMSに記載されたURLにはアクセスしない。

  • メールやSMSなどで連絡を受けた、見知らぬ相手への送金は行わない。

  • 日頃利用するサービスは、公式アプリやブックマークした正規サイトから確認する。

  • 少しでも不審に感じた場合は操作を中止し、画面を閉じる。

  • 迷惑SMS対策アプリを活用し、詐欺の恐れがあるSMSを自動でブロックする。

各サービス提供者も注意喚起を行っています。

また、詐欺SMSの検知状況をリアルタイムに観測し可視化する「詐欺SMSモニター」も公開されています。

トビラシステムズについて

トビラシステムズは、テクノロジーで社会課題の解決を目指し、特殊詐欺やフィッシング詐欺、グレーゾーン犯罪撲滅のためのサービスを提供しています。詐欺電話・詐欺SMS等の情報を収集・調査してデータベースを構築し、自動でフィルタリングする「迷惑情報フィルタサービス」は、固定電話、モバイル、ビジネス向けに展開され、月間約1,500万人に利用されています。

同社の詳細は公式サイトで確認できます。

ソース元

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