日韓企業がドローン・宇宙セキュリティで連携:GMOサイバーセキュリティ byイエラエとLIG D&Aが業務提携
GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社(東京都渋谷区)と、防衛・航空宇宙分野の韓国企業であるLIG Defense & Aerospace Co., Ltd.(以下、LIG D&A)は、2026年7月22日、東京・渋谷にて宇宙・無人システム分野におけるサイバーセキュリティ技術高度化に向けた業務提携に関する覚書(MoU)を締結しました。
両社は今後、AIを活用した最新の脆弱性発見手法や、修正プログラムの適用、システム復旧を自動で行う技術の共同研究を進めるとしています。また、導入前の安全性検証手法の確立を目指し、その成果を宇宙・人工衛星やドローン、無人移動システムのサイバーセキュリティへ応用していく方針です。
提携の背景と両社の強み
GMOサイバーセキュリティ byイエラエは、IoT機器の脆弱性診断や製造業向けのセキュリティコンサルティングサービスを提供しており、2025年6月より宇宙セキュリティ分野へ本格参入しています。同社は、世界最大級のセキュリティカンファレンス「DEF CON」の宇宙領域エリア「Aerospace Village」にアジア企業として初めて出展したほか、宇宙分野のサイバーセキュリティ推進団体「Japan Space ISAC」にサイバーセキュリティ企業として初めて加盟するなど、この分野で最先端の取り組みを展開してきました。具体的には、衛星通信プロトコルのセキュリティ評価や、宇宙デジタルツインを活用したサイバー攻撃対策に注力しています。
一方、LIG D&Aは、衛星通信やGNSS(全球測位衛星システム)、宇宙分野の研究開発を進める韓国企業です。同社は、防衛・航空宇宙分野の開発で培った高い信頼性の技術基盤を持ち、軍偵察衛星や衛星監視レーダー、GNSS電波妨害対策受信機、衛星通信の秘匿化技術など、宇宙領域における研究開発にも力を入れています。国内通信大手との低軌道(LEO)衛星向け次世代通信・量子暗号技術の共同開発にも取り組むなど、宇宙分野での技術基盤を強化してきました。
こうした両社の強みを踏まえ、ドローン、フィジカルAI、無人移動システムに加え、宇宙セキュリティ分野での研究開発をさらに促進していくとしています。
MoU連携の主なポイント
今回のMoU連携は、以下の主要なポイントに焦点を当てています。
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最新の脆弱性の発見: ソフトウェアやシステムに存在する欠陥(脆弱性)を見つけ出す手法を共同で研究します。
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修正・復旧の自動化: プログラムの修正(パッチの適用)やシステムの復旧を自動で行う技術を開発します。
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安全性の事前確認: 開発した修正プログラムを実際に導入する前に、システムが安全かつ問題なく動作するかを検証する手法を確立します。
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宇宙・無人システムへの展開: ドローンや無人艇などの無人移動システム、宇宙・人工衛星のサイバーセキュリティ分野へ、研究成果を応用していきます。
今後の展開
GMOサイバーセキュリティ byイエラエは、AIを活用した脆弱性発見技術やペネトレーションテスト(システムの安全性を評価するために、実際に攻撃をシミュレーションするテスト)で培った知見を、LIG D&Aへ概念実証(PoC:新しい概念や理論、方式が実現可能であるかを検証すること)の形で提示しながら、宇宙・人工衛星分野をはじめとする具体的な案件創出につなげていくとしています。両社は定期的な技術交流や共同ワークショップを通じて、共同研究の内容を段階的に具体化する予定です。
将来的には、無人移動システムや衛星通信、宇宙機システムを対象としたセキュリティ評価・診断サービスの共同提供、両社の技術を組み合わせた新たなソリューションの開発も視野に入れています。日韓の枠を超えたグローバルな宇宙セキュリティ市場の開拓を目指し、両社の連携を段階的に拡大していく方針です。
両社のコメント
GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社 執行役員 兼 グローバル戦略本部 本部長の林 彦博氏は、LIG D&A社とのMoU締結を「大変意義深い」と評価しています。サイバー攻撃の高度化・複雑化が進む中、最新の脆弱性の迅速な発見、修正や復旧の自動化、修正プログラム導入前の安全性検証技術の重要性が増していると指摘。本提携を通じて両社の知見、技術、経験を融合し、研究開発を加速させ、その成果をドローンや無人移動システム、宇宙・人工衛星といった最先端領域へ応用することで、強靱で信頼性の高い社会の実現と新たな事業機会創出を期待するとコメントしています。
LIG Defense & Aerospace Co., Ltd. CTOのLee Seungyoung氏は、GMOサイバーセキュリティ byイエラエとのMoU締結を「大変光栄に思う」と述べています。フィジカルAIを活用した無人システムが急速に普及する中で、サイバーセキュリティは「生存に関わる問題」であり、特に無人移動システムでは、AIによる自動化なしには脆弱性の検知、パッチ適用、復旧を迅速かつ自律的に行うことが困難であると強調しています。同氏は、LIG D&Aが有する約50年にわたる兵器システム開発の専門知見と、GMOサイバーセキュリティ byイエラエが誇る世界最高水準の攻撃者視点によるセキュリティ知見を融合させることで、無人システムセキュリティの新たなグローバル標準を打ち立てられると確信しているとしました。このパートナーシップは日韓市場に限定されるものではなく、世界の舞台で信頼あるセキュリティパートナーシップを築くことを目指すとしています。
GMOサイバーセキュリティ byイエラエについて
GMOサイバーセキュリティ byイエラエは、国内最大規模のホワイトハッカーで組織されたサイバーセキュリティのプロフェッショナルカンパニーです。同社は「世界一のホワイトハッカーの技術力を身近に」を目標に掲げ、各種脆弱性診断、ペネトレーションテスト、セキュリティコンサルティング、SOCサービス、フォレンジック調査まで、包括的なサイバーセキュリティ対策サービスを提供しています。
- GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社: https://gmo-cybersecurity.com/
LIG Defense & Aerospace Co., Ltd.について
LIG Defense & Aerospace Co., Ltd.は、韓国を代表する航空宇宙・先端システム企業です。近年は航空宇宙分野にも事業を拡大しており、最先端技術を活用したソリューションをグローバルに展開しています。同社は2026年には社名を「LIG Defense & Aerospace」に変更し、防衛と航空宇宙の両分野を担うグローバル企業としてさらなる成長を目指しています。
ソース元
GMOサイバーセキュリティ byイエラエと韓国LIG D&A社がドローン・宇宙を見据えたサイバーセキュリティ分野で業務提携
