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産業用フラッシュメモリ市場、2035年には約1,126億米ドル規模に成長予測か


SDKI Analyticsは、産業用フラッシュメモリ市場に関する調査結果を発表しました。2025年の市場規模約765億米ドルから、2035年には約1,126億米ドルに達すると予測されており、「インダストリー4.0」と「産業用IoT(IIoT)」の拡大が主要な成長要因とされています。

産業用フラッシュメモリ市場、2035年までに約1,126億米ドルに拡大見込み

SDKI Analyticsは2026年5月1日、産業用フラッシュメモリ市場に関する詳細な調査結果を公表しました。この調査によると、同市場は2025年の約765億米ドルから、2035年には約1,126億米ドル規模に成長し、予測期間中の年平均成長率(CAGR)は約4.1%に達すると見られています。

産業用フラッシュメモリ市場予測

「インダストリー4.0」と「IIoT」が成長を牽引

産業用フラッシュメモリ市場の成長は、「インダストリー4.0」および「産業用IoT(IIoT)」の急速な拡大が主な要因とされています。現在、スマートセンサー、産業用ゲートウェイ、遠隔監視ユニットなどのIIoT接続デバイスの導入が多くの産業分野で進んでおり、これらのデバイスはセンサーデータのログ保存やファームウェアの更新に高度なフラッシュメモリを必要とします。

各国政府も自動化需要に応えるため、インダストリー4.0からIIoT分野への投資を積極的に行っています。例えば、Invest Indiaの報告では、インドの産業用オートメーション市場が2029年度までに約294.3億米ドル規模に達すると予測されています。こうした動きが、高度な産業用フラッシュメモリデバイスやソリューションへの需要を高めている状況です。

一方で、サプライチェーンの脆弱性、半導体不足、産業用グレードメモリ製品のコスト高といった課題が、市場全体の成長を抑制する可能性も指摘されています。

最新の技術開発と市場動向

産業用フラッシュメモリ市場では、技術革新も活発です。直近では、KIOXIA America, Inc.が2025年7月に車載グレードのUFS Ver. 4.1準拠組み込み型フラッシュメモリデバイスの発売を発表しました。また、SanDisk Corporationは2025年2月、Kioxia Corporationと提携し、次世代3D NANDフラッシュメモリを発表しており、これにより高速なエッジコンピューティングおよび産業用自動化システムの実現が期待されています。

NANDフラッシュが市場を主導、アジア太平洋地域が最大のシェアを占める見込み

市場はタイプ別にNANDフラッシュ、NORフラッシュ、その他(EEPROM、MRAM)に分割されています。このうちNANDフラッシュセグメントは、ビットあたりのコストを低く抑えつつ大容量ストレージを提供できる利点から、予測期間を通じて約60%という最大級の市場シェアを占めると見込まれています。データ集約型の産業用アプリケーションでの普及拡大や、産業用PC、自動化システム、ネットワーク機器への導入もNANDフラッシュの成長を後押ししています。

地域別では、アジア太平洋地域が2026年から2035年の予測期間において、約38%の市場シェアとCAGR約4.7%を記録し、他の地域を圧倒すると予測されています。中国、日本、韓国におけるスマートファクトリー、ロボティクス、コネクテッド製造システムの導入拡大が背景にあります。同地域は世界の産業用ロボット設置台数の約70%以上を占めるとされ、半導体製造拠点の強固な基盤も市場拡大を牽引する要素です。特に日本の市場は、先進的なメモリメーカーの存在と、ロボティクス、ファクトリーオートメーション(FA)、産業用制御システムからの高い需要により、著しい成長を遂げると予測されています。

主要な市場プレーヤー

世界の産業用フラッシュメモリ市場における主要なプレーヤーには、Micron Technology、Western Digital、Intel Corporation、Greenliant Systems、Samsung Electronicsなどが挙げられます。日本市場では、Kioxia Holdings Corporation、Renesas Electronics Corporation、Sony Semiconductor Solutions、Panasonic Holdings Corporation、Toshiba Electronic Devices & Storageがトッププレーヤーとして名を連ねています。


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