サイカルトラスト、データ信頼性の新基軸を確立
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サイカルトラスト株式会社(東京都渋谷区)は2026年7月20日、機械学習とブロックチェーンを融合した「AIトラスト評価エンジン」の中核構成に関する日本国特許の権利化が2026年7月14日に確定したと発表しました。この特許は、政府が構築を目指す「高信頼データ連携基盤」におけるデータの真正性を確保し、「そのデータを信頼してよいか」を機械的に自動判定する画期的な技術です。
「高信頼データ連携基盤」が求められる背景
近年、欧州では「GAIA-X」や「Catena-X」といったデータ連携基盤の構築が進み、あらゆる資産の循環経済、国境を越えた来歴情報(環境デューデリジェンス・人権デューデリジェンス)、グローバルサプライチェーンにおける真正性担保を目的とした「DPP(デジタルプロダクトパスポート)」の制度化が進展しています。
日本国内でも、企業や業界、国境を越えるデータ連携の取り組みが官民で推進され、2025年3月には欧州の「Catena-X」との相互運用性実証が公表されました。日欧のデータは既に「つながる段階」に入ったといえます。
しかし、政府の施策は次の段階を明示しています。2026年には内閣府の「BRIDGE(研究開発とSociety 5.0との橋渡しプログラム)」令和8年度施策に「高信頼データ連携基盤」の構築が掲げられ、データ連携の要件は「つながる段階」から「信頼できる段階」へと明確に引き上げられました。データが接続された今、次に問われるのは「そのデータは、誰が、どんな権利で、改ざんなく提供し、そして信頼してよいのか?」という信頼性の問題です。
「高信頼」を構成する4要素と「AIトラスト評価エンジン」の役割
「高信頼データ連携基盤」が確認すべき「高信頼」の要素は、以下の4点に整理されます。
- 主体の真正性: 誰がデータを提供・利用するのか。
- 真正性(トラスト)・完全性: そのデータは本物で、改ざんされていないか。
- 権利・利用条件: 誰が、どの範囲で使えるのか。
- 履歴・監査ログ: いつ、誰が使い、どう加工されたか。
一方、データ連携基盤の相互運用設計が標準化するのは「つなぎ方」であり、上記4要素を確認した上で最終的に「このデータを信頼してよいか」を判定する「AIトラスト評価エンジン」そのものは国際標準化の対象外とされ、各実装者の設計に委ねられてきました。同社はこの領域を「意図的に残された“余白”」と捉え、AIの進化により偽のCFP(カーボンフットプリント)データやSBOM(ソフトウェア部品構成表)といった「正規のカタチをまとった偽データ」が流通する時代において、この“余白”を埋めることが「高信頼データ連携基盤」の成否を分ける急所であると指摘しています。
AIとブロックチェーンで「異常」を見破る仕組み
今回権利化された特許は、この未開拓だった「AIトラスト評価エンジン」の領域に対し、以下の4つのアプローチで確固たる信憑性を担保します。
- AIが「初見の偽データ」も定量的に見破る: あらかじめ設定されたルールベースの照合では見逃されがちな「未知のデータ」に対し、機械学習によるAIトラスト評価エンジンを利活用し、データの類似性を定量的に判断して精度の高い評価を導き出します。
- ブロックチェーンへの記録で改ざんを防止: 評価や鑑定証明の履歴を、改ざんが困難なブロックチェーン上に順次記録します。この絶対的な記録と照らし合わせることで、鑑定証明そのものの信憑性を強固に裏付けます。
- “異常状態”の即時検知とアラート: 記録されたデータ同士を比較し、理論上「両立し得ない状態」や「不自然な頻度」などを多角的にAIシステムが自動検知します。異常が発生した際には、直ちにその旨をアラート通知します。
- 「VC(Verifiable Credentials:検証可能なクレデンシャル)」や「認証マーク」付与からデジタル資産への応用まで: 信頼度が規定値を満たしたデータに対する「VC」や「認証マーク」の付与をはじめ、取引時における所有者証明(DID・DIW・NFT等)の取得、スマートコントラクトとの連携など、あらゆる資産全般への幅広い社会実装を射程に含んでいます。
同社は、本特許が「高信頼データ連携基盤」における未開拓の課題を解決する「AIトラスト評価エンジン」の中核をなす技術であるとしています。なお、本エンジンの具体的な構成要素やシステムの実装方法、プログラムの実現手法については、同社の競争力を担う独自の「コアノウハウ」として厳重に保護しているため、詳細な公開は差し控えるとしています。
「鑑定証明システム®」特許群による網羅性
サイカルトラストの「鑑定証明システム®」に係る既存特許群は、今回権利化された特許を加えることで、「高信頼データ連携基盤」の4つの要素のすべてと、その先の“余白”=評価までを、権利化済みの特許で約99.9%カバーしていると説明しています。この広範な特許網は、同社のコアコンピタンスであり、他社の模倣を困難にする高い技術的・法的障壁を築いています。同社は今後も分割出願を継続し、特許網の拡張と強化を進める方針です。
「オープンクローズ戦略」で国際標準を牽引
サイカルトラストの代表取締役、須江 剛氏は、欧州の「DPP」の価値が「中に入るデータが本物かどうか」に全面的に依存すると指摘し、「偽データを収めたDPPは、精巧な偽造パスポートに過ぎない。だからこそ、高信頼データ連携基盤が必要不可欠だ」とコメントしています。
同社は、「特許で実装し、標準で拓く」という「オープンクローズ戦略」を展開しています。国際標準規格「ISO 26345」は、同社が日本代表として主導し、2026年6月にフランスで開催された国際会議で欧州各国を含む全会一致で採択されました。同氏は、この規格が欧州の「DPP」標準群と競合するものではなく、「レイヤの分業」として共存するものであり、欧州がDPPを社会実装すればするほど、データの検証が必要となり、この日本発の規格を通ることになるとの見解を示しています。
同社は、今回取得した日本初となる「AIトラスト評価エンジン」に関する特許がこの戦略の中核を担うものであり、今後も「鑑定証明システム®」特許群について「分割出願」を半永久的に継続し、技術の進化や新たな脅威に応じて権利範囲を更新し続けることで、追随者の模倣を許さない構えです。既に米国での権利化も進むなど、グローバル知財戦略は次のフェーズに入っており、日本発の「ルールメイカー」として世界の「高信頼データ連携基盤」を牽引していく所存であるとしています。
サイカルトラスト株式会社について
サイカルトラスト株式会社は、「AIオーケストレーション」と「ブロックチェーン」を用いて、あらゆる資産の真正性(トラスト)、本人証明、商品の所有者証明、サプライチェーン・トレーサビリティ証明、環境デューデリジェンス証明、人権デューデリジェンス証明などを担保する「鑑定証明システム®」を開発する企業です。
同社の中核となる特許群は、その基本特許としての功績が認められ、2025年に「発明大賞(発明功労賞)」を受賞しています。また、同社は「ISO/TC307(WG8)」において「ISO 26345(NP)」を日本代表(国内委員)として主導しています。
公式Webサイト: https://cycaltrust.co.jp/
加盟団体
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「国際標準規格(ISO/TC307)WG8」:国内委員
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JIPDEC主催「ブロックチェーン国際標準活動活性化研究会」:会員
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国際半導体製造装置材料協会(SEMI):関連会員(ブロックチェーンワーキンググループ参画)
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一般社団法人データ社会推進協議会(DSA):賛助会員
ソース元
サイカルトラスト株式会社 プレスリリース
タイトル:【特許権利化】データ連携基盤の次なる関門「高信頼」を解決。AI × ブロックチェーンで ”異常” を見破る、日本初「AIトラスト評価エンジン」を分割出願で権利化!「高信頼」データ連携基盤の必須要件特許
URL: https://cycaltrust.co.jp/
