企業動向

GW商戦直前、D2C市場に忍び寄る「気づかれない転売」の脅威──年間1,340億円規模の不正影響か


株式会社Spider Labsの調査により、ゴールデンウィーク商戦を前にD2C市場で「気づかれない転売」が深刻化している実態が明らかになりました。EC注文の約23件に1件が不正と判定され、国内市場で年間約1,340億円規模の取引が不正注文の影響を受けていると推計されています。

GW商戦直前、D2C市場を襲う「気づかれない転売」の深刻な実態

ゴールデンウィーク(GW)商戦を目前に控え、ECにおけるD2C(Direct to Consumer)市場で「気づかれない転売」が深刻な問題として浮上しています。株式会社Spider Labs(東京都港区)の調査によると、2025年のECにおける不正注文率は平均約4.38%に達し、国内デジタルD2C市場において年間約1,340億円規模の取引が不正注文の影響を受けていると推計されています。

GW商戦直前、D2Cを襲う“気づかれない転売”。EC注文の23件に1件が不正、国内市場で年間推計1,340億円規模に影響

GW商戦期が不正の標的となる理由

D2C事業者にとってGWは、新規顧客獲得のための初回割引、定期購入の初回特典、クーポン施策、アフィリエイト出稿などが集中する重要な時期です。しかし、こうした施策は不正購入グループにも狙われやすく、複数のアカウントやデバイスを駆使して初回特典を繰り返し悪用し、商品を転売する手口が横行していると指摘されています。

問題の根深さは、これらの不正注文が正規の新規顧客と見分けがつきにくい点にあります。事業者はもちろんのこと、正規の顧客にも気づかれにくい「気づかれない転売」がD2C市場で拡大しているのです。GW商戦期は正規注文も急増するため、人手による目視チェックや個別審査では対応が追いつかなくなり、不正の見落としリスクが特に高まるとされています。

EC注文の約23件に1件が不正──国内市場で年間1,340億円規模の影響

Spider Labsが提供する不正注文検知機能「Spider AF 転売対策」を本番稼働で利用している98アカウント、約734万件の注文を分析した結果、不正注文率は約4.38%(1日あたり約881件)に上ることが判明しました。これはECサイトに流入するおよそ23件に1件が、転売目的、いたずら、アフィリエイト不正などと判定されていることを意味します。

国内の「デジタルD2C」市場規模は、株式会社売れるネット広告社の調査によると、2025年には約3兆円規模に達すると予測されています。この市場規模に不正注文率約4.38%を当てはめると、国内D2C市場で不正注文の影響を受けている取引規模は年間推計約1,340億円に上ると考えられます。

この規模の不正は、初回割引原資の流出、定期継続率(F2転換率)の見かけ上の悪化、アフィリエイト報酬の不正流出、さらにはブランド価値の毀損など、D2C事業者の収益構造を深刻に侵食する要因となります。

警戒すべき3つの不正手口パターン

「Spider AF」が2025年に検知したデータからは、主に以下の3つの不正手口パターンが明らかになっています。

Spider AF 2025 – 不正注文手口パターン分析
  1. クラウド/データセンター発のボット大量購入(全体の約5割)
    AWS、Azure、GCPなどの海外ホスティングサービスからスクリプトを用いて自動購入を行う手口です。2025年には単一IPから年間7万件を超える集中注文が確認されました。

  2. 居住地プロキシ・VPNによる「地域なりすまし」(約2〜3割)
    海外からのアクセスを国内からのアクセスであるかのように偽装するVPNや住宅プロキシを経由した注文です。不正注文の約83%は国内IPから発生しており、正規アクセスへの偽装が進んでいることが分かります。従来のIP制限だけでは検知が困難な手口です。

  3. 複数アカウント・複数デバイスでの「初回割引」狙い撃ち(約2割)
    複数のアカウントやデバイスを使い、初回割引を繰り返し利用する手口です。配送先情報を微細に変える「アドレスジギング」や、自作自演の注文によるアフィリエイト成果報酬の不正取得もこれに含まれます。

これらの手口は、いずれも個々の注文単位では正規顧客と見分けがつきにくく、従来のIP制限や目視によるチェックでは捉えにくいという特徴があります。

発送前のセキュリティ強化がブランドを守る砦に

不正転売は、ブランド価値の毀損、ファンの離反、SNSでの炎上といった深刻な事態を招きかねない課題です。購入後の対応では手遅れになるケースも多く、商品を発送する前の段階で不正を見つけ出し、排除することの重要性が高まっています。

今回の分析が示すように、不正の約半数はボットやデータセンターIPによる自動攻撃が占めています。さらに残りの半数は、居住地プロキシや複数デバイスを利用した正規アクセスへの偽装であり、従来の対策だけでは対応が難しい複合的な手口が見られます。

実際に「Spider AF」を導入したEC系企業では、自社だけでは検知できなかった「リスト型転売」への対策が可能となり、不正検知データに基づき発送差し止めを継続した結果、不正注文数がピーク時の3分の1まで減少した事例も報告されています。

不正注文検知サービス「Spider AF 転売対策」

多様化・巧妙化する不正手口に対応するため、「Spider AF」ではユーザーの挙動異常などを多角的に検知します。導入はシンプルで、正規ユーザーの購買体験を損なうことなく速やかに不正対策を開始できるとしています。

最短5分・3ステップで簡単に不正転売対策!

「Spider AF」の機能面の特徴

  • ボット、VPN、プロキシの利用を多角的に検知します。

  • 通信の異常パターンや挙動から、人間を装ったアクセスを見抜きます。

  • 商品ページや決済ページへの不正な遷移をリアルタイムで監視します。

  • 導入後すぐに結果を可視化できる管理画面を提供します。

「Spider AF 転売対策」サービス詳細:
https://jp.spideraf.com/anti-scalping

株式会社Spider Labsについて

株式会社Spider Labsは、東京都港区南青山7-10-3 南青山STビル4階に本社を構え、代表取締役は大月 聡子氏です。マーケティングセキュリティツール「Spider AF」の企画・開発・運営を手がけ、アドフラウド、転売、不正リード、アフィリエイトなどに対するセキュリティソリューションを提供しています。同社は2011年4月に設立されました。

同社ウェブサイト:
https://jp.spideraf.com/

調査概要

  • 調査期間: 2025年1月1日〜12月31日

  • 調査対象: 「Spider AF 転売対策」を利用している98アカウント

  • サンプル数(総注文数): 7,345,070件

  • 調査方法: Spider Labs自社データベースに基づく集計

  • 不正注文数: 321,728件

ソース元:
GW商戦直前、D2Cを襲う“気づかれない転売”。EC注文の23件に1件が不正、国内市場で推計年間1,340億円規模に影響(株式会社Spider Labsのプレスリリース)

関連記事

著者紹介:press

press プレスリリースを元に、サイバーセキュリティ関連の企業動向を配信しています。情報の正確性についてはソース元をご確認ください。



カテゴリ:
タグ: