AI/生成AIへの投資が加速、インフラはオンプレミス・ハイブリッドが主流
調査結果によると、AI/生成AIはIT投資項目のトップとなり、未利用企業は少数派に転じました。年間100万円以上のAI関連投資を予定する企業は全体の約68%に達しており、全社的なAI活用が前提の時代へと移行している様子がうかがえます。

ITインフラ基盤においては、「オンプレミス中心」が約52%、「ハイブリッド(オンプレミス+クラウド)」が約24%を占め、これらを合わせると約75%に達しています。これは、HCI(ハイパーコンバージドインフラ)や3Tier環境の再構築など、ハイパーバイザーの複線化検討が加速する「脱VMからモダンインフラへのIT投資回帰」の動きを示唆しています。

ハードウェア投資とWindows 11移行の現状
メモリやSSDの価格高騰が続く中でも、PC刷新については約44%が「予定通り」、約22%が「前倒し」と回答しており、約66%の企業が継続・加速の姿勢を示しています。

一方で、高額なサーバー投資に関しては、約3割の企業が「保留」と回答しており、見極めに慎重な姿勢が見られます。
Windows 11への移行は、約7割の企業で完了しているものの、約3割は「一部のみ/これから」と回答しており、旧OSを長期利用する層が残存する実態が明らかになりました。PCの更新サイクルも「5年以上」が過半数(約53%)を占め、セキュリティリスクや性能不足の長期化が懸念されます。

サイバーセキュリティとデータ保護
直近半年間で、約6社に1社(約16%)が何らかのセキュリティ事故を経験していることが判明しました。被害内容はフィッシング詐欺(約34%)、ランサムウェア(約24%)、不正ログイン・不正利用(約24%)が上位を占めています。


ランサムウェア被害の復旧期間は1カ月以内が中心で、復旧費用は100万円未満が過半数を占めています。感染経路としてはメールの添付ファイルやリンク、Webサイトの閲覧、VPN機器からの侵入が主なリスクとなっています。

ランサムウェア対策では「バックアップ」が最も重視されており(約61%)、データ復旧に自信がある企業は約4割にとどまっています。このことから、「備え」と「確実な復旧」の間にギャップが存在すると指摘されています。多層防御や具体的な導入計画は、特に中小企業で不足している状況です。


セキュリティ運用の課題としては、「どこまで実施できているか分からない」「最新の脅威情報の収集先がない」「パッチ適用・脆弱性対応が追いつかない」といった点が昨年よりも顕著になっています。

SASE/ZTNAやIAMといったゼロトラスト関連技術を導入する企業でも被害が必ずしも減少しているわけではなく、ツール導入だけでなく、運用プロセスの構築や従業員教育の有無が成否を分けているとされています。

クラウド・SaaS活用とDX推進の現在地
IaaSの普及率は約39%で頭打ちの傾向が見られます。一方、オンラインストレージは半数以上の企業が本格利用段階に達しています。クラウドバックアップの利用はまだ約3割強にとどまり、未利用企業が約4割を超えています。

IaaSの利用用途としては、グループウェアやファイル管理、バックオフィス業務を中心にクラウド利用が進む一方で、受発注・生産・在庫などの基幹系システムのクラウド移行は限定的な状況です。利用サービスでは、AWSとMicrosoft Azureが突出しており、事実上二大選択肢となっています。

DX推進においては、約9割の企業でIT部門が中心となっており、人材確保は「自社育成+外部連携」のハイブリッド型が主流です。DXの取り組みはワークフロー電子化など「電子化・見える化」が主戦場であり、約半数の企業がDXの進捗を「進んでいない・遅れている」と自己評価しています。

AI PCの活用は現時点では限定的ですが、2026年は「AI PCの実験フェーズ」から「用途が明確な業種での本格活用」へ移行する過渡期であり、AI投資自体の増加に伴いAI PCのニーズも拡大傾向にあると見られます。

モダンインフラの胎動
ワークロード構成は全体で「物理中心」が約6割を占めていますが、従業員500名以上の企業では「仮想・コンテナなどの非物理中心」が約6割に達しています。

データセンター利用企業では約6割が何らかの課題を抱えており、特に運用コストの上昇や人材・スキル不足が顕在化していると報告されています。

GPUサーバーの導入は全体で1割未満の少数派ですが、導入企業では推論・学習・VDI/可視化など用途が多様化しており、AI PCやモジュラーDCと組み合わせたハイブリッド構成を志向する動きが見られます。

今回の調査結果から、AI投資の標準化、オンプレミスとハイブリッドを軸としたIT投資の回帰、PC刷新とサーバー投資における判断の分岐、セキュリティ・BCPの高度化、そして経営主導のITロードマップ策定の必要性が浮き彫りになりました。IT人材、インフラ、セキュリティ、AIが企業の成長におけるボトルネックとなりつつあると指摘されています。
デル・テクノロジーズは、企業や人々のデジタルの未来を築き、仕事や生活の変革を支援する企業です。同社はAI時代に向けて、包括的かつ革新的なテクノロジーとサービスのポートフォリオを提供しています。
調査概要
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調査名称: 中堅中小企業向け IT投資動向調査2026
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調査期間: 2026年2月〜3月
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対象: 中堅中小企業のIT担当者(IT導入に関与する立場を含む)
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調査内容: IT予算、投資配分、PC/サーバー/ストレージ/クラウド/バックアップ/ネットワーク/セキュリティ/デジタル化/AI/データセンター等の動向
ソース: デル・テクノロジーズ、「中堅中小企業IT投資動向調査2026」の結果を発表
