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イーストへの不正アクセス、外部報道の暗号化・漏えいは「現時点で確認されていない」と説明


商業施設向けシステムを手がける株式会社イースト(東京都千代田区)は5月15日、社内ネットワークへの第三者による不正アクセスに関する続報を公式サイトで公表した。同社は、一部外部媒体で報じられている情報漏えいやデータ暗号化、攻撃者からの要求といった事実は現時点で確認できていないと改めて説明した。同件は5月7日に第一報が出されており、外部セキュリティ専門機関と連携したフォレンジック調査が継続している。

【続報】当社ネットワークへの不正アクセスについて | 株式会社イースト
【続報】当社ネットワークへの不正アクセスについて | 株式会社イーストより引用

3行要約

・株式会社イーストの社内ネットワークが第三者により不正アクセスを受けた事実を同社が確認した。
・現時点で情報流出やMallPro®などサービス環境への侵害は確認されておらず、外部報道で指摘された暗号化・漏えいについても確認されていないと同社が説明した。
・外部専門機関と連携したフォレンジック調査が継続中で、新事実が判明し次第、同社サイトで公表されるという。

わかっていること/わかっていないこと

わかっていること

・社内ネットワークへの第三者による不正アクセスの事実。
・第一報は5月7日付で公表されたという。
・外部セキュリティ専門機関と連携し、フォレンジック調査を継続中。
・MallPro®等の自社サービス環境への侵入痕跡は現時点では確認されていない。

わかっていないこと

・侵入経路および攻撃手法。
・流出可能性のある情報の範囲(現時点で外部流出は未確認だが、確定的に否定されたわけでもない)。
・攻撃主体および攻撃者からの要求の有無。
・侵入経路・攻撃手法など詳細は未公表。

外部報道に対し「要求の痕跡・漏えい・暗号化は現時点で未確認」と説明

イーストによると、社内ネットワークへの不正アクセスは確認されたものの、同社が保有する情報の外部流出は現時点で確認されていないという。商業施設向けに提供するクラウド型売上管理・グループウェア「MallPro®」をはじめとするサービス環境についても、不正アクセスの痕跡は確認されていないとしている。

続報を公表した背景には、一部の外部ウェブサイトで同社に関する情報が掲載されている状況がある。同社は「現段階では記事に記載のような事実は確認できていない」とした上で、外部媒体が指摘するような攻撃者からの要求の痕跡、情報漏えい、データの暗号化のいずれについても現時点で確認されていないと改めて説明した。ただし同社は「現時点では確定していない事項もございます」とも述べており、これらが事実として存在しないと確定したものではない点に留意が必要である。

「本件に関して、一部外部媒体の記事に記載のような要求の痕跡・情報漏洩・データ暗号化は確認されておりませんことを重ねて申し上げます」(同社発表より)

外部専門機関と調査継続 影響範囲を慎重に確認

同社は外部のセキュリティ専門機関と連携し、影響範囲および情報流出の有無についてフォレンジック調査を進めている。発表では、現時点で確定していない事項があるとし、新たに報告すべき重要な事実が判明した場合には、公式ウェブサイトで速やかに知らせるとしている。

代表取締役の長島秀晃氏は「お客様および関係者の皆さまには、多大なるご心配とご迷惑をおかけしている」として陳謝。原因究明と再発防止策の実施に取り組む方針を示した。

背景:商業施設業界に広く採用される基幹システム

イーストは1997年設立、従業員約1280人(2025年10月時点)。商業施設向け売上管理システム・グループウェアの「MallPro®」を主軸に、オペレーション支援やデジタルツールなど複数事業を展開している。2017年には基幹システムを「V2MallPro®」へ刷新、2023年には施設従業員向けアプリ「mallmate®」を追加するなど、ショッピングモール運営の業務基盤を担うベンダーとして知られる。

同社は今回、社内ネットワークと顧客に提供するサービス環境を明確に切り分けて説明しており、サービス側への波及は現時点で確認されていないという。一方で、外部報道との食い違いを抱えたまま調査が続いており、続報の公表が注目される。

タイムライン

主要な経過

2026年4月24日:株式会社イーストが社内ネットワークへの第三者による不正アクセスを確認。
2026年5月7日:同社が第一報を公表。警察への通報および関係当局への報告を実施したことを明らかにした。
(時期不明):一部外部媒体で同社の情報が掲載される。
2026年5月15日:同社が続報を公表。外部報道で指摘された要求の痕跡・情報漏えい・データ暗号化はいずれも現時点で確認されていないと説明。フォレンジック調査の継続を明らかにした。

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