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仮想通貨詐欺、手口14類型を公開──4フェーズで被害の兆候を整理、過去最悪水準の被害に警鐘鳴らす


株式会社ベストが、仮想通貨詐欺の多様な手口を「接触」「送金・接続」「出金」「被害後」の4フェーズに分類し、14類型として詳細を公開しました。警察庁のデータが示す過去最悪水準の詐欺被害を受け、同社は被害拡大防止と早期発見を呼びかけています。

仮想通貨詐欺、手口14類型を公開──4フェーズで被害の兆候を整理、過去最悪水準の被害に警鐘鳴らす

株式会社ベスト(鹿児島県鹿児島市、代表取締役:小野田 泰久)は、仮想通貨(暗号資産)を用いた詐欺被害の増加を受け、被害の進行に沿って手口を整理した注意喚起情報を2026年9月1日に公開しました。同社は、詐欺の手口を「接触」「送金・接続」「出金」「被害後」の4フェーズに分類し、具体的な14類型とその兆候を提示。過去最悪水準に達する暗号資産関連の詐欺被害に対し、警鐘を鳴らしています。

暗号資産が関わる詐欺被害は過去最悪の水準に

警察庁が2026年6月に公表した確定値によると、2025年(令和7年)のSNS型投資詐欺の認知件数は約9,523件(前年比48.5%増)、被害額は約1,288.0億円(同47.9%増)に上りました。また、SNS型ロマンス詐欺は認知件数約5,645件(同47.6%増)、被害額約546.4億円(同36.3%増)と、いずれも前年から大幅に増加しています。

特にSNS型ロマンス詐欺においては、暗号資産送信型が約2,177件(前年比177.0%増)、約247.7億円(同189.7%増)と突出した伸びを示しています。振込型における暗号資産振込と合わせると、主要な被害金等の交付形態が実質的に暗号資産であったものは、認知件数の約40.4%、被害総額の約48.6%を占めているという状況です。このデータは、警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」(2026年6月5日公表)によって明らかにされています。

仮想通貨詐欺の手口14類型と4つのフェーズ

株式会社ベストは、仮想通貨詐欺の手口を以下の4つのフェーズに分けて解説しています。

フェーズ1:接触(まだ1円も送金していない段階)

この段階で詐欺に気づければ、被害は発生しません。

  • SNS型投資詐欺(グループ勧誘)
    X、Instagram、Facebook、LINEのダイレクトメッセージや、動画サイト・投資情報サイトのバナー広告から投資グループや「講師」の個人LINEへ誘導します。元本保証や「必ず儲かる」をうたう、最初に少額の利益を見せてから増額を促すなどの兆候があります。

  • 著名人・実在企業のなりすまし広告
    実在の投資家、経営者、アナウンサーの画像や動画を無断で使った広告から勧誘します。実在の証券会社や取引所のロゴを流用した偽サイトへ誘導されることもあります。本人が公式に発信していない、広告の遷移先が公式ドメインではないといった兆候が挙げられます。

  • 国際ロマンス投資詐欺
    マッチングアプリやSNSで恋愛・友人関係を築いた上で「一緒に投資をしよう」と持ちかけます。海外在住を名乗ることが多い手口です。ビデオ通話や直接会うことを避け続け、数週間から数ヶ月かけてから投資の話になるのが特徴です。

  • 副業・タスク詐欺
    「スマホひとつで高収入」「いいねを押すだけ」といった広告から副業サイトへ誘導し、報酬を出金するには保証金や追加入金が必要と説明します。作業内容に対して報酬が異常に高い、始める前に入金を求められるといった兆候があります。

  • 間違いメッセージ・誤送金を装う接触
    「〇〇さんですよね?」という誤送信を装ったメッセージから会話が始まり、雑談を重ねた上で投資へ誘導します。暗号資産を「誤って送ってしまったので返してほしい」と持ちかけるケースもあります。見知らぬ相手からの誤送信を装ったメッセージ、会話が自然に投資へ向かうといった兆候が見られます。

フェーズ2:送金・接続(資産が実際に動く段階)

このフェーズからは、記録の保全が重要となります。

  • 偽の取引所アプリ・偽の投資プラットフォーム
    公式アプリストアに存在しない専用アプリや、Webの「マイページ」へ入金させます。画面上の残高は、運営側が自由に書き換えられる数字にすぎないとしています。アプリストア外からのインストールを指示される、金融庁の登録業者一覧に名前がないといった兆候があります。

  • フィッシング(偽ログイン・シードフレーズ詐取)
    取引所やウォレットの公式を装ったサイトで、ログイン情報や秘密鍵・シードフレーズ(リカバリーフレーズ)を入力させます。URLが公式と数文字違う、サポートを名乗る相手がシードフレーズを尋ねてくるなどの兆候が挙げられます。

  • ウォレット接続・承認(approve)詐欺
    偽のDApp(分散型アプリ)にウォレットを接続させ、トークンの引き出し権限を無制限に承認させます。自分で送金操作をしていないのに、後日まとめて抜き取られる手口です。内容が読めない署名を急かされる、「接続するだけ」と説明されるといった兆候があります。

  • アドレスポイズニング(取引履歴の汚染)
    過去に送金したアドレスと先頭・末尾の数文字だけを一致させた偽アドレスから、極小額を送りつけて取引履歴を汚染します。次の送金時に履歴からアドレスをコピーさせ、誤送金を誘発する手口です。身に覚えのない極小額の入金がある、履歴によく似たアドレスが並んでいるといった兆候が見られます。

  • 偽エアドロップ・無価値トークンの押し付け
    「無料配布の対象になりました」と称して受け取りサイトへ誘導し、ガス代名目の送金やウォレット接続をさせます。覚えのない配布通知、受け取るために先に送金や署名が必要とされるといった兆候が挙げられます。

フェーズ3:出金(被害額が跳ね上がる段階)

当初の投資額よりも、この段階で積み上がった追加送金のほうが大きくなるケースは珍しくないという状況です。共通するのは「出金するために、さらに送金してください」という構造です。

  • 出金手数料・保証金の前払い要求
    画面上は利益が出ている状態で出金を申請すると、「出金手数料」「保証金」「アカウントのアップグレード費用」を先に入金するよう求められます。支払うと、次の名目が現れるとしています。利益の中から差し引くのではなく、必ず追加入金を求められるのが兆候です。

  • 「納税が先」型(税金の前払い)
    「利益に対する税金を先に納めないと出金できない」と説明され、指定のアドレスへ送金させられます。日本の税制上、暗号資産の利益に対する所得税を取引プラットフォームへ事前送金して納める仕組みは存在しません。納付先が税務署ではなく、プラットフォームや担当者が指定するアドレスであることが兆候です。

  • 口座凍結・マネーロンダリング疑いを装う解除料
    「あなたの口座がマネーロンダリングの疑いで凍結された」「解除には保証金が必要」と告げ、さらなる送金を迫ります。海外の当局名や取引所名を出すこともあります。凍結を告げる連絡が、公式のサポート経路ではなくDMやチャットで届くことが兆候です。

フェーズ4:被害後(詐欺は気づいた後にも続く段階)

  • 資金回収・返金保証をうたう業者
    被害について検索した人や、SNSで被害を投稿した人に対して「資金を回収します」「必ず取り戻せます」と接触してきます。着手金や成功報酬の前払いを求められるのが典型です。回収・返金・口座凍結を「保証」する、着手金を先に求める、連絡先が個人のSNSアカウントのみといった兆候が挙げられます。

なお、取引所口座の凍結は捜査機関の要請等によって行われるものであり、民間の事業者が独自に凍結・回収することはできません。依頼先を検討する際は、運営者情報、料金体系、調査の範囲が明記されているかを確認することが重要です。

被害に気づいたときの3つの初動

株式会社ベストは、被害に気づいた際に最初に行うべき3つのことを挙げています。

被害に気づいたとき、最初にやる3つのこと
  1. 追加の送金を止める
    出金のために追加送金を求められている場合、それ以上支払っても出金できる見込みはほとんどないとしています。支払うたびに次の名目が現れるため、ここで止められるかどうかが被害額を大きく左右します。
  2. 記録を保全する
    送金時のトランザクションID(TXID)、送金先アドレス、送金日時と数量、相手とのやり取りの画面、サイトやアプリのURLなど、記録を詳細に残すことが求められます。特にチャットやサイト、アプリなど相手側が消せる情報は、先にスクリーンショットを取ることが推奨されています。
  3. 調査会社に連絡する
    記録が残っていれば、資金がどこへ流れたかは後からでも追跡可能としています。送金先の追跡は専門の調査会社に依頼できますが、依頼先を選ぶ際には「必ず回収します」「口座を凍結します」とうたう業者は避け、実際のトランザクションID(TXID)を明記した第三者が検証できる報告書を出すか、費用と納期が依頼前に確定しているかを基準にするよう注意を促しています。受け取った報告書は、警察へ被害届を出す際の参考資料になるとしています。

同社の小野田泰久代表取締役は、「ご相談の中でも目立つのが、フェーズ3の『出金しようとしたら追加の送金を求められた』という段階です。ここで踏みとどまれるかどうかで、被害額が何倍も変わります」と指摘しました。さらに、「被害に気づいた後のフェーズ4です。『必ず回収できます』という言葉は、被害に遭った直後の方にとって最も断りにくい言葉ですが、回収や凍結を保証できる民間事業者は存在しません。私たちにできるのも、資金がどこへ行ったのかを、誰でも検証できる形で明らかにすることまでです。まずは追加の送金を止めて、記録を残していただくこと。それが一番お伝えしたいことです」と述べました。

株式会社ベストについて

株式会社ベストは、暗号資産の追跡調査サービス「CryptoTracer(クリプトトレーサー)」を運営しています。公開されているブロックチェーン情報のみを用いて資金の移動経路を追跡し、実際のトランザクションハッシュを明記した報告書を発行するサービスです。同社は、資金の回収や口座の凍結を行うサービスではなく、返金や資金回収を約束するものではないと明記しています。

参考情報

  • 警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」

  • 金融庁「暗号資産の利用者のみなさまへ」

  • 金融庁「違法な金融業者にご注意!」(無登録業者に関する注意喚起)

  • 国民生活センター「全国の消費生活センター等」

ソース元

株式会社ベストのプレスリリース
仮想通貨詐欺の調査会社が、手口14類型を公開。接触・送金・出金・被害後の4フェーズで整理し注意喚起
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000189143.html

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