企業動向

VeritasChain、証跡アプリ「VeraSnap」Android版・iPad版をリリース AI MQL合同会社と技術提携し世界展開へ


VeritasChain株式会社は、暗号学的証拠キャプチャアプリ「VeraSnap」のAndroid版およびiPad版の正式リリースを発表しました。AI MQL合同会社との技術提携により、世界175カ国で10言語に対応し、デジタル証拠の信頼性向上と衆院選のSNS工作対策強化に貢献します。

デジタル証拠の信頼性確立へ

デジタル時代において、写真や動画は日常のコミュニケーションだけでなく、紛争解決や法的手続きにおける重要な証拠資料となり得ます。しかし、従来のスマートフォンで撮影されたメディアは、撮影日時がデバイス自身で設定される「自己申告」であり、容易に改ざんされるという課題を抱えていました。AIによる画像生成技術の進化は、この問題をさらに深刻化させています。

VeraSnapは、この「デジタル証拠の信頼性危機」に対し、根本的な解決策を提供します。RFC 3161準拠の外部タイムスタンプサービスと、Face ID、Touch ID、指紋認証といった生体認証を組み合わせることで、「いつ」「どこで」「誰が」「どのデバイスで」撮影したかを暗号学的に証明可能な証跡を作成します。

スマートフォンのカメラアプリのインターフェース画面です。写真と動画の撮影モード選択、GPSとCPP証跡の有効状態、および下部のナビゲーションメニューが表示されています。

選挙におけるフェイクニュース対策を強化

2026年2月8日投開票の衆議院議員総選挙では、生成AIを悪用したディープフェイク動画や偽画像がSNS上で拡散し、民主主義の根幹を脅かす事態が発生したと報じられています。日本ファクトチェックセンターの調査によると、2025年参院選でのファクトチェック記事は2024年衆院選の約5倍となる183本に達したものの、偽・誤情報の拡散速度には追いついていません。時事通信の出口調査では、約35%の有権者が偽情報を事実と誤認したと報告されています。

従来のファクトチェックが「偽物を見抜く」アプローチであるのに対し、VeraSnapは「本物であることを暗号学的に証明する」という異なるアプローチでこの課題に挑みます。

生成AIを悪用したディープフェイク動画や偽画像がSNS上で拡散し、民主主義の根幹を脅かす事態が発生したと報じられています。

Android版の技術的特徴とiPad版の最適化

Android版VeraSnapは、iOS版との完全な相互運用性を実現しつつ、Androidプラットフォーム固有のセキュリティ機能を活用しています。Android Keystore APIおよびStrongBox(対応デバイス)を使用した署名鍵の保護を実装し、生成された証跡の偽造を計算論的に不可能にしているとしています。また、iOSとAndroid間での完全な相互検証も実現し、両プラットフォーム間で同一の検証結果が得られることを確認済みです。さらに、Android端末の豊富なセンサー群(加速度計、ジャイロスコープ、磁気センサー、気圧計など)のデータを撮影時に記録し、証跡の一部として保存します。

Android版VeraSnapの機能の説明

iPad版VeraSnapは、大画面とマルチタスク機能を活かした専用のユーザーインターフェースを採用しています。NavigationSplitViewによるマスター・ディテール表示を実装し、ユーザーの作業スタイルに合わせた柔軟な操作が可能です。LiDAR搭載iPad Pro(2020年以降のモデル)では、iOS版iPhone Proシリーズと同様のLiDARスクリーン検出機能が利用可能であり、撮影対象が画面表示されたコンテンツであるかを自動的に判定します。

iPad版VeraSnapの画面

直感的な操作とオフライン対応

VeraSnapは、最先端の暗号化技術を誰でも簡単に使えるよう設計されたユーザーインターフェースを搭載しています。複雑な暗号学的証明生成をわずか200ミリ秒以内で完了させつつ、通常のカメラアプリと同じ直感的な操作性を提供します。証拠の信頼性を示すBronze・Silver・Goldの適合レベルバッジにより、専門知識がなくても証拠の品質を一目で確認できるとしています。

また、VeraSnapはインターネット接続がない環境でも動作するオフラインファースト設計を採用しています。建設現場の地下や山間部の災害現場、通信障害発生時など、ネットワーク接続が困難な状況でも、撮影の時間的順序と相対時間間隔を暗号学的に証明します。スマートTSAアンカリング機能により、オフライン中に撮影された証跡もネットワーク復帰後に自動で第三者認証されます。

VeraSnapは、インターネット接続がない環境でも動作するオフラインファースト設計を採用

Content Provenance Protocol(CPP)v1.5準拠

VeraSnapは、VeritasChain株式会社が策定しIETFにインターネットドラフトとして提出した「Content Provenance Protocol(CPP)」の最新バージョンv1.5に完全準拠しています。CPPは、デジタルメディアの出所情報を記録・検証するためのオープン標準プロトコルです。主な特徴として以下が挙げられます。

  • 外部タイムスタンプ(RFC 3161): DigiCert、Sectigoなど、国際的に認知されたタイムスタンプ機関によって撮影時刻が証明されます。

  • Merkleツリーとコンプリートネス・インバリアント: 連続して撮影された証跡は暗号学的ハッシュチェーンで連結され、任意の証跡が削除された場合に数学的に検出可能です。この技術に関する学術論文はZenodoで公開されています。

  • 生体認証バインディング: 撮影時にFace ID、Touch ID、または指紋認証を要求し、その認証結果を証跡に暗号学的にバインドします。これにより、「人間がデバイスを操作して撮影した」ことを証明できます。

  • プライバシー・バイ・デザイン: 位置情報はハッシュ化された形式で保存されるオプションを提供し、生体認証データはデバイス内でのみ処理されます。

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次世代SNS「C2PA VeritasSocial」の開発も

VeritasChain株式会社は、VeraSnapで培った暗号学的コンテンツプロバナンス技術を応用し、コンテンツ来歴認証を中核機能とする次世代SNSプラットフォーム「C2PA VeritasSocial」の開発も発表しています。2026年第4四半期の提供開始を予定しているとしています。

同社は、ディープフェイクやAI生成コンテンツの急増により、デジタルメディアの信頼性が深刻な危機に直面していると指摘。C2PA VeritasSocialは、国際標準規格C2PAと独自のCPPを統合した世界初の来歴認証ネイティブSNSとして、すべての投稿にコンテンツクレデンシャルを自動付与し、画像・動画・音声の出所、編集履歴、AI関与度をワンタップで検証可能とする予定です。事業戦略として、メディア企業、金融機関、政府機関向けのB2Bエンタープライズソリューションを最優先とし、2026年8月のEU AI法全面施行直後に欧州で先行ローンチする計画です。2027年に日本・北米、2028年にアジア太平洋地域へ展開し、3年間でユーザー約350万人、売上高約80億円を目指すとしています。

ソース: 【VeritasChain】VeraSnapのAndroid版・iPad版のリリースを完了。AI MQL合同会社が技術提携。10言語対応で世界配信へ。衆院選のSNS工作対策を強化。
URL: https://veritaschain.org

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