Keeper Security、2025年の事業・技術成果を発表 – 特権アクセス管理の高度化とグローバル展開を推進
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Keeper Security、2025年の事業・技術成果を発表
パスワード、パスキー、特権アカウント、シークレット、リモート接続を保護するゼロトラスト・ゼロ知識特権アクセス管理(PAM)を提供するサイバーセキュリティプロバイダのKeeper Security APAC株式会社は、2025年を事業・技術の両面で着実な成長を遂げた一年として総括しました。
認証情報を狙った攻撃の増加、AI活用の急速な広がり、ハイブリッド環境における運用の複雑化が進む中、多くの組織がセキュリティ戦略の見直しを迫られています。このような状況下でKeeperは、特権アクセス管理(PAM)プラットフォームの進化、グローバルでの事業拡大、そして業界調査を通じて、アイデンティティを起点とした防御の重要性を提唱しました。
Keeper SecurityのCEO兼共同創業者であるダレン・グッチョーネ氏は、「2025年の成果は、世界中のチームの継続的な努力と、重要なシステムやデータの保護を私たちに託してくださるお客様からの信頼の積み重ねです。すべてのお客様、パートナー、従業員の皆様に感謝しています」と述べています。
特権アクセスにおける転換点
2025年は、Keeperにとって特権アクセス管理分野で大きな節目となる年でした。同社はGartner® Magic Quadrant™の特権アクセス管理部門に初めて選出され、その取り組みが市場から評価されました。この評価の背景には、KeeperPAM®の進化があります。KeeperPAMは、企業向けパスワード管理、シークレット管理、接続管理、ゼロトラストネットワークアクセス、リモートブラウザ分離、エンドポイント特権制御を一体的に扱えるクラウドネイティブな主力プラットフォームです。
世界中の組織が、従来型PAM製品に見られる複雑な運用を避けつつ、ゼロトラストとゼロ知識のセキュリティを実現する手段としてKeeperPAMを採用しています。2025年を通じて、Keeperは機能強化を継続しました。
エンドポイント特権マネージャーは、必要なタイミングでのみ権限を付与する制御を可能にし、ローカル管理者権限に起因するリスクを低減します。また、業界で唯一の技術であるフォースフィールドは、Windows環境におけるメモリベース攻撃からの防御を実現しています。
AI時代を見据えたセキュリティ基盤の進化
Keeperは、データ主権と安全性を重視した独自のAI基盤上に構築されたKeeperAI™を通じて、特権セッションの可視性と制御を強化しました。自律的に判断するAIがリアルタイムで脅威を検知・対応し、リスクが高いと判断されたセッションを自動的に終了するとともに、すべてのユーザー操作を分析・分類します。これにより、特権アクセスに伴うリスクを早期に把握し、被害の拡大を防ぐ体制を整えています。
業務や開発の現場でAI活用が進む中、Keeperシークレットマネージャーにおいてモデルコンテキストプロトコル(MCP)への対応も追加しました。これにより、ローカルまたはクラウド上のAIアシスタントなどのサードパーティAIツールが、Keeperのゼロ知識アーキテクチャを維持したまま、ボルト内のシークレットを安全に取得・管理できるようになります。
この他にも、使いやすさと安全性の両立を図る機能強化が進められました。さらに、CrowdStrike Falcon® Next-Gen SIEM、Google Security Operations、Microsoft Sentinelとの連携を拡充し、特権アクセスに関する情報を組織全体の検知・対応プロセスに活用できるよう支援しています。加えて、暗号モジュールにおいてFIPS 140-3の認証を取得しました。
Keeper SecurityのCTO兼共同創業者であるクレイグ・ルーリー氏は、「エンジニアリングチームにとって2025年は、統合型の特権アクセス管理プラットフォームを着実に進化させ、お客様の防御力向上に直結する機能を提供できた、重要な一年でした。私たちの取り組みはまだ始まったばかりです」と述べています。
グローバルな成長と評価
Keeperのプラットフォーム進化は、世界規模での成長につながりました。有料ユーザー数は400万人を超え、北米、欧州、アジア太平洋地域で導入が拡大しています。特に日本市場では成長が顕著で、年間経常収益は3倍に拡大し、金融、通信、製造、公共分野へと導入が広がりました。
パートナープログラムの強化により、米国、カナダ、フランス、スペイン、シンガポール、日本、オーストラリア、ニュージーランドで新たな再販・流通パートナーとの連携を拡大しました。公共分野においては、米国国土安全保障省サイバーセキュリティ・インフラ安全保障庁(CISA)が推進する継続的診断・緩和(CDM)プログラムの承認製品リストに掲載され、さらに「セキュア・バイ・デザイン誓約」への参加を通じて、安全性を設計段階から組み込む姿勢を明確にしています。
さらに、最高情報セキュリティ責任者(CISO)にシェーン・バーニー氏、連邦諮問委員会メンバーにデイビッド・エパーソン氏、最高収益責任者(CRO)にティム・ストリックランド氏といった経験豊富なリーダーを新たに迎え入れました。
Keeperの製品開発やアイデンティティセキュリティ、調査活動における取り組みは、2025年を通じて業界関係者や各種表彰制度から高く評価されました。Gartnerのマジック・クアドラントに初めて選出されたほか、調査会社のエンタープライズ・マネジメント・アソシエイツ(EMA)からは、導入のしやすさやシステム構成、顧客満足度の点で評価を受けています。また、GigaOmのパスワード管理分野の評価レポートでは4年連続で「総合リーダー」の評価を獲得し、KuppingerColeの2025年版レポートでも、非人間アイデンティティ管理分野において「総合リーダー」として位置付けられました。さらに、複数の国際的なサイバーセキュリティ関連アワードを受賞しています。
さらに、NewsweekやドイツのCHIP誌、IT業界向け専門メディアConnect Professionalなど、幅広いメディアから評価を得ています。
調査活動による知見の提供
Keeperは、現代のセキュリティチームが直面する課題や実態を明らかにするための調査への投資を継続しています。インサイトレポート「ハイブリッド認証状況を乗り切る」では、認証技術の進化に伴い、企業がパスワードやパスキー、ハイブリッドなアイデンティティ環境をどのように併用しているかを分析しました。また、「特権アクセス管理が企業防衛の要となる理由」では、クラウド活用の進展や運用成熟度、特権アクセスが全体のリスクに与える影響など、PAMの取り組みを拡大する際の背景や課題を詳しく掘り下げています。
さらに、Infosecurity Europe、Black Hat USA、it-sa Expo&Congressという3つの主要な業界イベントで得た知見をもとに、「アイデンティティ、AI、ゼロトラスト: Infosecurity Europe、Black Hat USA、it-saからのサイバーセキュリティの視点」を発表しました。地域を超えた視点から、アイデンティティとAIが次のセキュリティ戦略にどのような影響を与えているのかを示しています。
教育分野に焦点を当てた調査「学校におけるAIレポート 導入とリスクのバランス」は、Keeperの社会貢献プログラム「Flex Your Cyber」の一環として実施されました。この調査では、教育現場におけるAI活用とサイバーセキュリティ対策の実態を明らかにし、アクセス制御やセキュリティ意識の面で課題が存在することを指摘しています。
グローバルな舞台でのアイデンティティセキュリティ
Keeperとアトラシアン・ウィリアムズ・レーシングは、データの正確性と瞬時の判断が勝敗を左右するF1の現場において、アイデンティティセキュリティの重要性を実践の中で示しています。両社は2025年に複数年契約を更新し、現代のF1運営を支えるデータ、システム、競争上重要な情報を守るという共通の姿勢を改めて確認しました。
この連携の一環として、アトラシアン・ウィリアムズ・レーシングはKeeperPAMを導入し、サーキット現場や分散した環境で扱われるエンジニアリングデータやパフォーマンス情報の保護を強化しています。その結果、レースエンジニアや戦略担当者、サポートチームが日常的に利用する重要なシステムの安全性が確保されました。
今後に向けて
Keeperは2026年に向け、統合されたゼロトラスト・ゼロ知識のボルトを基盤に、あらゆるユーザー、デバイス、接続を安全に守る取り組みに注力していきます。2025年に積み重ねた技術革新やグローバルな成長、調査活動の成果を土台に、AIを活用した機能の高度化や特権アクセス管理の強化を進めるとともに、アイデンティティセキュリティの重要性が世界的に高まる中で、企業や個人を支援し続けていく方針です。
Keeper SecurityのCEO兼共同創業者であるダレン・グッチョーネ氏は、「2026年に向けても、ゼロトラストを中核としたサイバーセキュリティの進化に取り組み、組織が現代の脅威に自信を持って向き合える環境を支えていきます。アイデンティティはあらゆる攻撃対象の中心にあります。Keeperはその保護に一切妥協しません」と述べています。
Keeper Securityについて
Keeper Securityは、150以上の国で幅広い企業や利用者を守る、急成長中のサイバーセキュリティソフトウェア企業です。ゼロ知識とゼロトラストを基盤とし、あらゆるIT環境に対応できるセキュリティの先駆けとして知られています。主力製品のKeeperPAM®は、AIを搭載したクラウドネイティブのプラットフォームであり、ユーザーやデバイス、インフラを包括的にサイバー攻撃から保護します。
特権アクセス管理(PAM)の分野では、ガートナー社の「Magic Quadrant(マジック・クアドラント)」において革新性が高く評価されました。Keeperではロールベースのポリシー、最小権限、ジャストインタイムアクセスを組み合わせることで、パスワードやパスキー、インフラのシークレット、リモート接続、エンドポイントを安全に管理しています。世界中の多くの先進的な組織がKeeperを採用している理由については、KeeperSecurity.comでご確認ください。
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