コインハイブ事件、2審で逆転有罪に
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ユーザーのマシンパワーを無断で利用して暗号化資産を無断採掘したとして、東京都内の30代ウェブデザイナーが不正指令電磁的記録保管罪に問われた事件の控訴審で、東京高裁の栃木力裁判長は、無罪となった一審・横浜地裁判決を破棄し罰金10万円の有罪とした。
通称「コインハイブ事件」と呼ばれるこの事件は、ユーザーの端末の処理能力を使って仮想通貨をマイニングするプログラム「Coinhive(コインハイブ)」を、ユーザーに知らせることなくWebサイトに設置したもの。
検察側は「ユーザーの意図に反する動作を指令しており、PCの使用権や管理権が侵害されている」としてウイルスに当たると改めて主張した。
栃木裁判長は、「PCの機能が提供されていることを知る機会や実行を拒絶する機会も保障されていない」とユーザーの意図に反するものとし、「プログラムはサイトを見た人に無断でパソコンの機能を提供させて利益を得ようとするもので、社会的に許される点は見当たらない。プログラムによってサイトを見た人のパソコンで電力が消費されるといった不利益が認められる」とし、ウイルスにあたると認定した。
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カテゴリ:セキュリティニュース
タグ:コインハイブ事件