フィッシング

【検証】Amazonを装ったメール「【重要】会費請求エラーとお支払い方法更新のお願い!番号:2006283133」はフィッシングメールか?


【検証】Amazonを装ったメール「【重要】会費請求エラーとお支払い方法更新のお願い!番号:2006283133」はフィッシングメールか?

Amazon」を装ったフィッシングメールが届きました。

ネット通販サイトを装ったフィッシングです。アカウント情報やクレジットカード情報の窃取を目的としています。

 

このメールは「支払い・料金請求」のパターンに該当します。「料金が未払いです」「決済に失敗しました」などと偽り、クレジットカード情報の再入力を求めます。

※この記事は、実際に届いたメール(.eml)をもとに、技術的観点から内容を検証し、証拠(ヘッダ/RDAP/TLS/リダイレクト結果)を整理したものです。

※危険回避のため、URL/ドメイン/メールアドレス/IPは hxxp(s)[.][@] で難読化しています。

このメールの怪しいポイント

  • メール認証に失敗:SPF/DKIM が pass ではありません。正規の送信元ではない可能性が高いです
  • ブランド偽装を検出:Amazonを偽装していますが、メール内のリンク先は正規ドメインではありません
  • 検知回避リダイレクト:セキュリティスキャンを検知すると、正規サイトにリダイレクトして逃れる手法が使われています
  • フィッシングサイトが運用中:リンク先のサイトが現在も稼働しています。絶対にアクセスしないでください

判定:複数の重大な警告があります。このメールはほぼ確実にフィッシング詐欺です。

このフィッシングの手口

このメールは「支払い・料金請求」型の非常に巧妙な手口です。

  1. 偽装メールの送信:「Amazon」を名乗り、もっともらしい件名でメールを送信します。
  2. 緊急性を演出:「すぐに対応しないとアカウントが停止される」など、焦らせる文言を使います。
  3. 偽サイトへ誘導:メール内のリンクをクリックさせ、本物そっくりの偽ログインページへ誘導します。
  4. 情報の窃取:ID・パスワード・クレジットカード情報などを入力させ、盗み取ります。
  5. 悪用:盗んだ情報で不正ログイン、不正購入、個人情報の転売などを行います。

今回のメールの特徴

  • メール内のリンク先は「czhgst[.]com」など、正規のドメインではありません。
  • メール認証(SPF/DKIM)に失敗しており、正規の送信元ではないことが技術的に証明されています。

もし情報を入力してしまうと…

このフィッシングサイトで情報を入力してしまった場合、以下のような被害が想定されます。

  • アカウントが乗っ取られ、勝手に商品を購入される
  • クレジットカード情報が盗まれ、不正利用される
  • 登録している個人情報(住所・電話番号)が流出する
  • ポイントが勝手に使用される
もし入力してしまった場合は:

  • すぐにパスワードを変更してください(使い回している他サービスも含めて)
  • クレジットカード情報を入力した場合は、カード会社に連絡して利用停止してください
  • 不正利用がないか、明細を確認してください

技術的な検証結果

以下では、実際に届いたメールのヘッダ情報・認証結果・リンク先の調査結果など、技術的な証拠を詳しく解説します。

受信したメールの概要

  • 件名:【重要】会費請求エラーとお支払い方法更新のお願い!番号:2006283133
  • 受信日時(ヘッダ):Tue, 06 Jan 2026 07:52:00 +0900
  • 表示上の差出人:アマゾン カスタマーサポート#3266327 <customersupport[@]carechen[.]jp>
  • Return-Path:<customersupport[@]carechen[.]jp>

メール本文(原文:難読化)

クリックで本文を表示

メール認証結果(SPF/DKIM/DMARC)

認証方式 結果 意味
SPF NONE 送信元IPがドメインの許可リストに含まれていません(偽装の可能性)
DKIM NEUTRAL 電子署名がないか無効です(改ざん/偽装の可能性)
  • smtp.mailfrom: customersupport

受信側の補足:mx.google.com; dkim=neutral (body hash did not verify) header.i=@carechen.jp header.s=mail header.b=KdA+12oG; spf=none (google.com: customer…

認証結果の判定:メール認証に失敗しているため、このメールは正規の送信元から送られたものではない可能性が高いです。

ドメイン登録日

ドメイン 登録日 経過日数 判定
czhgst[.]com 2025-02-19 321日

インフラ情報(ホスティング・国)

送信元サーバー

IP 事業者 備考
163[.]44[.]89[.]86 日本 Japan Network Information Center

フィッシングサイト

IP 事業者 備考
43[.]167[.]166[.]36 シンガポール Irt-acevillepteltd-sg

送信元サーバを確認します(Receivedヘッダ → 送信経路IP)

送信元候補IP: 163[.]44[.]89[.]86 / 国: 日本

  • 163[.]44[.]89[.]86 (送信元候補)
  • 177[.]184[.]48[.]251

※ここは「メールの送信経路上で観測されたIP」です。リンク先サーバのIPとは別です。

メール内リンクの遷移先を確認します(URL抽出+リダイレクト追跡)

リンク

抽出URL:hxxps://czhgst[.]com/ekIti9uSjE.phtml

チェーン

  1. hxxps://czhgst[.]com/ekIti9uSjE.phtml
  2. hxxps://www[.]google[.]com/search?q=amazon.co.jp

最終URL:hxxps://www[.]google[.]com/search?q=amazon.co.jp

調査対象候補(安全サイト回避の可能性を考慮)hxxps://czhgst[.]com/ekIti9uSjE.phtml

注記:evasive_redirect_to_safe

遷移先サイトの解決IP(DNS)

  • 43[.]167[.]166[.]36

※ここは「メール内リンクの遷移先(サイト側)」の情報です。送信元IP(Received)とは別です。

フィッシングサイト稼働状況

※解析時点でのステータスです。フィッシングサイトは短期間でテイクダウンされることがあります。

URL ステータス 詳細
czhgst[.]com/ekIti9uSjE.phtml 運用中 (HTTP 200) 運用中(要注意:フィッシングサイトが稼働しています)
警告:フィッシングサイトが現在も運用中です。絶対にアクセスしないでください。

RDAP証拠(whois相当:引用)

※この証拠が示す意味:登録日が直近・海外レジストラ・NSが無関係などが重なるほど、なりすまし(フィッシング)である蓋然性が上がります。

※以下はRDAPレスポンスから 再現性のある要点 を固定形式で抜粋したものです。

ドメイン(登録情報)

IPアドレス(割り当て/組織/国)

TLS証明書の整合性(引用)

※危険回避のため、ドメイン/IPは [.] 形式で難読化して掲載しています。

フィッシングメールの見分け方

以下のポイントをチェックすることで、フィッシングメールを見分けることができます。

チェックポイント 正規メール フィッシング
送信元アドレス 公式ドメイン 似ているが違うドメイン
リンク先URL 公式サイト 全く違うドメイン
文面の日本語 自然な文章 機械翻訳のような不自然さ
緊急性の演出 冷静な案内 「24時間以内」など焦らせる
宛名 氏名で呼びかけ 「お客様」など汎用的

今回のメールで確認できる不審点

  • 不審なリンク先:「czhgst[.]com」は正規のドメインではありません
  • メール認証の失敗:SPF認証に失敗しており、正規の送信サーバーからではありません

公式情報の確認

このメールに関して不安がある場合は、メール内のリンクではなく、以下の公式サイトから直接確認してください。

被害に遭った場合の相談窓口

  • 警察庁 サイバー犯罪相談窓口:各都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口へ
  • 消費者ホットライン:188(いやや)
  • フィッシング対策協議会https://www.antiphishing.jp/

対処方法

  • メール内リンクはクリックしない
  • 公式アプリ/公式サイト(ブックマーク)から直接ログインして状況確認
  • ID・パスワードを入力した場合は、直ちにパスワード変更(使い回しも含めて)
  • カード情報を入力した場合は、カード会社へ連絡し利用停止・調査
  • 不安なら、同様の連絡が公式にも出ているか(公式お知らせ/サポート)を確認

※解析メモ:.emlのSHA-256 = 358ab908ddfd6b8fd724c67550d0babc004d6a60fffcf92866ea0af7460a82d2

関連記事

著者紹介:CCSIセキュリティメディア編集部

CCSIセキュリティメディア編集部 サイバーセキュリティメディア、CCSI編集部です。



カテゴリ:,
タグ:,