残念ながら、エボスNetのアカウントを更新できませんでした。 というメールがフィッシング詐欺か検証する。
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残念ながら、エボスNetのアカウントを更新できませんでした というメールがフィッシング詐欺かを検証します。
エポスNetのアカウントを更新できませんでした、ご利用確認をしてください といった内容のメールです。
メール本文は以下の通りです。
エボスNetお客様【example@hotmail.com】
エボスNetに登録いただいたお客様に、エボスNetアカウントの情報更新をお 届けします。
残念ながら、エボスNetのアカウントを更新できませんでした。
今回は、カードが 期限切れになっ てるか、請求先住所が変更されたなど、さまさまな理由でカードの情報を更新できませんでした。
アカウント情報の一部誤っている故に、お客様のアカウントを維持するためエボスNetアカウンの 情報を確認する必要があります。下からアカウントをログインル、情報を更新してくださ。
▼ご利用確認
https://www.huibiaoxian.com/
(直接アクセスできない場合は、手動でブラウザにコピーして開いてください)
なお、24時間以内にご確認かな、場合、誠に申し訳ごさいません、お客樣の安全の為 アカクンの利用制限をさせていただきますので、予めご了承ください。
(禁止事項)
(a)本サービス利用・登録を行う際、虚偽の情報を送信・登録する行為
(b)本サービスによって得られた情報を商業的に利用する行為
(c)法令に違反する行為、または違反する恐れのある行為
(d)利用者として有する権利を第三者に譲渡または行使させる行為
(e)その他、当社が不適当と判断する行為
———————————————————————
株式会社エポスカード
Copyright All Rights Reserved. EPOS Card Co.,Ltd.
まずは送信元を確認してみます。
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From: info <etmqrbwghq@hotmail[.]com> Return-Path: etmqrbwghq@hotmail[.]com |
送信者名はinfoとなっていますが、送信アドレス・Rerutn-Pathともにメールのドメインはhotmail[.]comとなっています。
次に送信元サーバーを調べてみます。
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Received: from HK0PR04MB3249.apcprd04.prod.outlook[.]com ([fe80::f48e:d363:f3a0[:]75fc]) |
このIPアドレスとメールヘッダを調べてみると、メールの送信経路は偽装されていることがわかりました。
メールはMicrosoftのサービスを利用して送信されており、送信元はシンガポールとされています。
次に、メール本文中のリンクの遷移先について調べてみます。
本文をbase64でデコードしてソースを確認すると、
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▼ご利用確認<a href="https://www.huibiaoxian[.]com/">https://www.huibiaoxian[.]com/</a> |
「ご利用確認」の後にURL https://www.huibiaoxian[.]com/が表示されています。
ソースコードでもリンク先として指定されているURLはhttps://www.huibiaoxian[.]com/でした。
このドメインhuibiaoxian[.]comのwhois情報をチェックしてみると、
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Domain Name: huibiaoxian[.]com Registry Domain ID: 2582941948_DOMAIN_COM-VRSN Registrar WHOIS Server: grs-whois.hichina.com Registrar URL: http://wanwang.aliyun.com Updated Date: 2022-10-31T00:56:15Z Creation Date: 2021-01-06T00:10:27Z Registrar Registration Expiration Date: 2023-01-06T00:10:27Z Registrar: Alibaba Cloud Computing Ltd. d/b/a HiChina (www.net.cn) Registrar IANA ID: 1599 Reseller: Domain Status: ok https://icann.org/epp#ok Registrant City: Registrant State/Province: Registrant Country: Registrant Email:https://whois.aliyun.com/whois/whoisForm Registry Registrant ID: Not Available From Registry Name Server: DNS29.HICHINA.COM Name Server: DNS30.HICHINA.COM DNSSEC: unsigned Registrar Abuse Contact Email: removed email address Registrar Abuse Contact Phone: removed phone number URL of the ICANN WHOIS Data Problem Reporting System: http://wdprs.internic.net/ >>>Last update of WHOIS database: 2022-12-02T02:58:49Z <<< |
レジストラは中国のアリババクラウドのサービスでした。
登録者の情報はプライバシーサービスで隠されています。
ネームサーバーも中国のネームサーバーを使っています。
安全を担保したうえで、実際にこのURLへアクセスしてみます。
すると、
このようにエポスカード・エポスNetのログイン画面を模した偽のページが出てきました。
この偽サイトのIPアドレスは198.55.106[.]31です。
このIPを調べてみると、
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NetRange: 198.55.96[.]0 - 198.55.127[.]255 CIDR: 198.55.96.0/19 NetName: QUADRANET NetHandle: NET-198-55-96-0-1 Parent: NET198 (NET-198-0-0-0-0) NetType: Direct Allocation OriginAS: AS8100 Organization: QuadraNet Enterprises LLC (QEL-5) RegDate: 2012-12-28 Updated: 2018-08-30 Ref: https://rdap.arin.net/registry/ip/198.55.96.0 OrgName: QuadraNet Enterprises LLC OrgId: QEL-5 Address: 19528 Ventura Blvd #433 City: Tarzana StateProv: CA PostalCode: 91356 Country: US RegDate: 2018-06-07 Updated: 2018-10-11 Ref: https://rdap.arin.net/registry/entity/QEL-5 ReferralServer: rwhois://rwhois.quadranet.com:4321 OrgAbuseHandle: QUADR4-ARIN OrgAbuseName: QuadraNet Abuse OrgAbusePhone: removed phone number OrgAbuseEmail: removed email address OrgAbuseRef: https://rdap.arin.net/registry/entity/QUADR4-ARIN OrgTechHandle: QNO6-ARIN OrgTechName: QuadraNet Network Operations OrgTechPhone: removed phone number OrgTechEmail: removed email address OrgTechRef: https://rdap.arin.net/registry/entity/QNO6-ARIN |
このIPは、QUADRANETという米国のホスティングサービスを利用して運用されているものだとわかりました。
画面の案内に沿って入力すると
会員IDの再登録として、クレジットカード情報を求められます。
なお、この入力ページのサイトロゴや、フッターに書かれたリンク先については、全てエラー表示となっていました。
残念ながら、エボスNetのアカウントを更新できませんでした。というメールはフィッシング詐欺
残念ながら、エボスNetのアカウントを更新できませんでした。というメールはフィッシング詐欺です。
このメールはMicrosoftのサービスを使い、送信経路を偽装したメールです。
メールからのリンク先のドメインは、アリババクラウドのサービスで登録されたもので、エポスカード・エポスNetの公式のものではありません。リンクからの遷移先は米国のホスティングサービスを利用して運営されている偽のログイン画面へと遷移します。
くれぐれもアカウント情報、クレジットカード情報や個人情報を入力しないようご注意ください。
2022.12.02 →残念ながら、エボスNetのアカウントを更新できませんでした。 というメールがフィッシング詐欺か検証する。
2022.06.15 →【EPOS Net】エポスカード 重要なお知らせというメールがフィッシング詐欺か検証する
2021.08.06 →【重要】エポスカード からの緊急のご連絡というフィッシング詐欺メールを調査する
2021.05.11 →【重要なお知らせ】エポスカードご利用確認というメールを分析してみる
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カテゴリ:フィッシング
タグ:エポスNet,エポスカード,スパムメール,フィッシング詐欺