アクセンチュアとアンソロピック、AI駆動型サイバーセキュリティ運用を安全に高度化・拡張する「Cyber.AI」を発表
アクセンチュアは、アンソロピックのAIモデル「Claude」を基盤とした新ソリューション「Cyber.AI」を発表しました。これにより、企業のセキュリティ運用は人の判断に依存する従来型から、AIが継続的に駆動するモデルへと進化し、サイバーセキュリティ運用の安全な高度化と大規模な展開を支援します。
AIと専門知識の融合でセキュリティ運用を加速
Cyber.AIは、アクセンチュアが20年以上にわたり培ってきたサイバーセキュリティ提供実績と独自開発の高度なAIエージェント群を、クロードと組み合わせることで実現しました。これにより、世界で約3万人を超えるアクセンチュアのサイバーセキュリティ専門家とCyber.AIが連携し、企業はより迅速かつ大規模に、的確な意思決定が可能になります。
本ソリューションには、「Cyber.AI Secure AI and Agents」機能群の一部である「Agent Shield」も含まれています。これは、自律型AIエージェントの役割や挙動を可視化・監視し、組織の方針に沿ったリアルタイムでの安全かつ統制された運用を支援するものです。
クロードは、Cyber.AIの中核となる推論エンジンとして機能し、セキュリティデータを統合・分析することで、セキュリティライフサイクル全体にわたる文脈に即したインサイトを提供します。Cyber.AIに組み込まれたエージェント型AIは、推論、分析、意思決定を高度化し、複雑な業務ワークフローの自動化に貢献します。また、クロードに組み込まれた安全性確保のためのガードレールに加え、「Agent Shield」などのエンタープライズ向けガバナンスおよび管理機能を備えており、AIエージェントが組織の方針やリスク許容度に沿って適切に動作するよう支援します。
拡大するサイバーリスクへの対応
世界経済フォーラムがアクセンチュアと共同で制作したレポート「Global Cyber Outlook Report 2026」によると、約9割の組織が、AI関連の脆弱性を最も急速に拡大するサイバーリスクであると認識しています。こうしたサイバーリスクを取り巻く環境の構造的な変化が、本ソリューション開発の背景にあります。
レポートの詳細は以下をご覧ください。
- Global Cyber Outlook Report 2026: https://reports.weforum.org/docs/WEF_Global_Cybersecurity_Outlook_2026.pdf
アクセンチュア サイバーセキュリティサービス グローバル統括のデイモン・マクドゥーガル氏は、「攻撃側はAIを活用することで、攻撃までのスピードを数週間から数時間へと大幅に短縮しています。一方で、多くの従来型セキュリティ対策は、人による攻撃を前提として設計されています。アンソロピックのクロードを中核に据えたCyber.AIにより、組織がマシンスピードでサイバーセキュリティ運用を大規模に展開できるよう支援すると同時に、導入するAIを初日から安全かつ統制された形で運用できる基盤を整えます」と述べています。
Cyber.AIは、人による運用負荷を増やすことなく、複雑なデジタル環境を保護し、拡大し続ける攻撃対象領域を一貫して管理します。設計・導入から検知・対応に至るまで、サイバーセキュリティ・ライフサイクル全体のプロセスを加速し、測定可能な成果につなげることで、サイバーセキュリティ体制全体の強化を支援します。同ソリューションは、既存のあらゆるテクノロジー環境とシームレスに統合し、インテリジェンス主導の能動的なセキュリティ運用を実現します。
業界での具体的な成果と内部適用事例
Cyber.AIはすでに、さまざまな業界で具体的な成果を上げています。フォーチュン500に名を連ねる農業関連のグローバル企業では、Cyber.AIのエージェント型AI機能を活用し、IDおよびアクセス管理(IAM)運用を高度化しました。これにより、IDプラットフォームの移行を高い精度と確度をもって迅速に推進し、複雑なサイバーセキュリティ・プロセスの自動化が進み、レジリエンスが強化されたといいます。
アンソロピック サイバーセキュリティ製品責任者のマイケル・ムーア氏は、「サイバーセキュリティの分野では、膨大なデータを横断的に分析・推論し、複雑な業務プロセスの中で自律的に判断・実行し、かつ厳格なガバナンスの枠組みの下で運用できるAIが不可欠です。クロードは、こうした厳しい要件に応えるために設計されています。だからこそ、セキュリティ運用はエージェント型AIが最も大きな価値を発揮する領域の一つと位置づけられています」とコメントしています。
アクセンチュアは、自社のグローバルITインフラにもCyber.AIを導入しています。1,600のアプリケーションと50万を超えるAPIを保護するこの取り組みにより、スキャン完了までの時間が従来の約3~5日から1時間未満へと短縮されました。また、セキュリティテストの対象範囲も約10%から80%超へと拡大するなど、運用効率とリスク低減の両面で大きく改善しています。さらに、重大な脆弱性に関するバックログが大幅に削減されただけでなく、サービス提供効率は35%向上し、継続的な前年比でのコスト削減にも貢献していると報告されています。
IDC サーチ・バイスプレジデントのクレイグ・ロビンソン氏は、「AIの導入が加速する中、非人間IDや自律型AIエージェントの急増により、サイバーセキュリティ環境は断片化が進み、複雑さを増しています。こうした状況に対応するには、セキュリティ・エコシステム全体でAIエージェントを連携させ、統合的に制御する拡張性の高い仕組みが不可欠です。Cyber.AIを通じて、アクセンチュアとアンソロピックは、用途や状況に応じて必要なタイミングで活用できる、エージェント型AIによるセキュリティの仕組みを提供します。これによりお客様企業のセキュリティ管理の高度化を支援し、サイバーセキュリティチームの業務のあり方そのものを再定義しています」と指摘しています。
アクセンチュアについて
アクセンチュアは、世界有数のソリューションとサービスを提供する企業として、世界をリードする企業や組織の変革を支援しています。企業や組織の中核にデジタル技術を実装し、AIの力を最大限に活用することで、比類なきスピードで全社規模の価値を創出することを目指しています。約786,000人の人材と独自のアセット、強固なエコシステムとの連携を通じて、お客様を支援しています。詳細は同社のウェブサイトをご覧ください。
-
アクセンチュア(米国): https://www.accenture.com/us-en
-
アクセンチュア(日本): https://www.accenture.com/jp-ja
ソース元
アクセンチュアとアンソロピック、AI駆動型サイバーセキュリティ運用の安全な高度化・拡張を支援
https://newsroom.accenture.jp/jp/news/2026/accenture-and-anthropic-team-to-help-organizations-secure-scale-ai-driven-cybersecurity-operations
関連記事
カテゴリ:企業動向
タグ:

不正アクセス検知後の課題に迫る キヤノンITSがMDRとID管理連携ウェビナー開催
アタックサーフェス管理市場、2032年に66億8,000万米ドル規模へ拡大か グローバルインフォメーションが新調査レポート発表