Whoscallが「2026年 AI詐欺トレンド予測」を発表 – 巧妙化するAIなりすましと詐欺プロセスの自動化に警鐘
電話・ネット詐欺対策アプリ「Whoscall」を提供するWhoscall株式会社は、AIによる詐欺の巧妙化・自動化が進む中、「2026年 AI詐欺トレンド予測」を発表しました。AI音声詐欺やディープフェイク本人確認詐欺、AIカスタマーサポート詐欺、そして詐欺プロセス全体の自動化が今後増加すると予測しています。
Whoscallが「2026年 AI詐欺トレンド予測」を発表 – 巧妙化するAIなりすましと詐欺プロセスの自動化に警鐘
見出し
電話・ネット詐欺対策アプリ「Whoscall」を提供するWhoscall株式会社(福岡県福岡市)は、2026年に増加が予測されるAI詐欺のトレンドについて発表しました。AI技術の急速な進化により、声や顔、話し方まで本人そっくりに再現される「AIなりすまし」が高度化し、詐欺プロセス全体の自動化・大量生産化が進むと同社は指摘しています。
国際的な詐欺対策連合「GASA(Global Anti-Scam Alliance)」の調査によると、日本人のうち「詐欺を見分ける自信がある」と回答した人は27%にとどまっています。一方で、37%が「自信がない」、43%が「AIが詐欺に使われたかどうか分からない」と回答しており、AIが関与した詐欺を見抜くことの難しさが浮き彫りになっています。Whoscallは、海外で先行して拡大する詐欺手口と独自の分析に基づき、日本でも増加が予測されるAI詐欺トレンドを以下の4つに整理しました。
2026年 AI詐欺トレンド予測
1. 音声素材から偽の声を生成する「AI音声詐欺」
AI音声詐欺は、AIが本人の声をそっくりに再現(ボイスクローニング)し、電話や音声メッセージで人を騙す手口です。声質、話し方、感情表現、言い回しの癖までコピーできるため、見抜くことが非常に困難とされています。
海外では既に、子どもの声で「事故に遭った。お金が必要」、上司の声で「至急この請求を処理してほしい」といった偽装事例が発生しているといいます。日本でもSNSやYouTube、オンライン会議、留守番電話の音声など、音声素材が入手しやすい環境であり、こうしたデータをもとに音声が生成される可能性が指摘されています。
2. AIで偽装した身分証でeKYCを突破する「ディープフェイク本人確認詐欺」
ディープフェイク本人確認詐欺は、AIで生成した偽造顔画像や動画、本人そっくりに作られた身分証を用いて、銀行、キャッシュレス決済、証券、EC、携帯電話契約などのオンライン本人確認(eKYC)を突破する詐欺手口です。生成AIの進化により、まばたきや口の動き、顔の向き、光の反射、声・発話のタイミングが本物と区別がつかないレベルの映像作成が可能になっています。
海外では、偽の本人確認で作成した銀行口座や決済アカウントが、投資詐欺やマネーロンダリングの「受け皿」として悪用される被害が拡大しているといいます。日本でもeKYCが普及し、顔データの流通量が多いことから、同様の被害が増加する可能性が懸念されます。
3. カスタマーサポートになりすます「AIカスタマーサポート詐欺」
カスタマーサポート詐欺は、詐欺師がAIで生成した「偽のカスタマーサポート」を用いてユーザーを騙す手口です。企業の公式サポートを装い、電話、チャット、メールなどを通じて返金手続きや不正アクセス対応を名目に、認証コードやクレジットカード情報を盗み取るとされています。
生成AIの進化により、丁寧な敬語や専門用語を自然に扱う音声・チャット応対が容易に生成できるようになり、本物と見分けがつかないレベルの偽のカスタマーサポートが作成可能になっているといいます。日本は企業のカスタマーサポートへの信頼が高く、ECやサブスクリプションなどオンラインサービスの利用増加により、偽のカスタマーサポートと接触するリスクが拡大していることから、同詐欺が急速に広がる可能性が高いと予測されています。
4. 詐欺のプランニングから実行、回収までの一連プロセスが自動化
詐欺手口の巧妙化に加え、詐欺の一連のプロセス自体もAIによって自動化が進んでいます。SNS上の投稿内容や行動履歴をもとに被害者を選定し、メッセージアプリで自動生成された文章によって接触。その後、投資詐欺やショッピング詐欺などの偽サイトへ誘導し、AIを使ってその場で詐欺サイトを生成したり、銀行口座情報や暗号資産アドレスの取得まで行ったりするなど、プランニング・実行・回収までの工程が自動化され、「詐欺の高速化・大量生産」が進んでいると同社は分析しています。
AI詐欺対策に「Whoscall」の機能
Whoscallは、世界31カ国以上でサービスを展開し、不審な番号からの着信やショートメッセージ(SMS)、危険性のあるウェブサイトを検知する詐欺対策アプリです。同社は、今後増加が予測されるAI詐欺に対して有効な機能として、以下の点を挙げています。
-
不審な電話の自動識別とブロック
東・東南アジア最大級となる約26億件の電話番号データベースとAIにより、発信元を自動で識別します。不審な電話番号からの着信時には、着信画面で「詐欺電話」「営業電話」「迷惑電話番号」などの警告が表示されます。日本の詐欺電話の約3割が海外から発信されているため、国内外の詐欺電話・SMS対策に有効とされています。

-
危険なURLへのアクセスを即座に警告
偽の誇大広告や危険性があるウェブサイトにアクセスした際にリアルタイムで警告する機能「自動Webチェッカー」を搭載しています。これにより、危険なウェブサイトと気づかずにアクセスしてしまうことを防止します。

-
虚偽広告をAIで判別する「コンテンツチェック機能」
メッセージやウェブサイトをスクリーンショットで撮影・画像をアップロードするだけで、AIが詐欺かどうかを瞬時に判定する機能です。

ScamAdviserマネージングディレクターのユーリ・エイブラハム氏は、GASAの調査を通じて、日本人は消費行動が慎重である一方で「詐欺を見抜ける」という自己認識が低い傾向にあるとコメントしています。同氏は、AI技術を悪用した詐欺は今後さらに拡大し、人の注意や判断力だけでは見抜くことが難しい段階に達していると指摘。詐欺の動向を継続的に把握し、テクノロジーを活用した対策を講じることの重要性を強調しました。
Whoscallは、台湾のGogolookが開発・提供するスマートフォンアプリで、全世界で1億ダウンロードを超えています。台湾ではCIB(犯罪捜査局)など、各国政府機関と連携し、詐欺被害対策に取り組んでいます。日本では福岡市や渋谷区の先端技術を活用した社会課題解決プロジェクトにも採用されています。
ソース元
プレスリリース: 電話・ネット詐欺対策アプリ「Whoscall」AIによる詐欺の巧妙化・自動化が進む中『2026年 AI詐欺トレンド予想』を発表
URL: https://whoscall.com/ja/
関連記事
カテゴリ:企業動向
タグ:

京都府警とカゴヤ・ジャパン、協業で「なりすましメール」対策啓発特設ページを公開
ギフトカード市場、2035年までに2兆7891億米ドルへ急拡大 デジタル化とフィンテックが成長を牽引