フィッシング

「JCBカード/ショッピングご利用のお知らせ」はフィッシング詐欺か検証する


「JCBカード/ショッピングご利用のお知らせ」というメールが届きました。

このメールは、受信者を偽のウェブサイトに誘導し、個人情報やクレジットカード情報を盗み取ることを目的としています。

※この記事は、実際に届いたメール(.eml)をもとに、技術的観点から内容を検証し、証拠(ヘッダ/RDAP/TLS/リダイレクト結果)を整理したものです。

※危険回避のため、URL/ドメイン/メールアドレス/IPは hxxp(s)[.][@] で難読化しています。

このメールの怪しいポイント

  • メール認証に失敗:DKIM が pass ではありません。正規の送信元ではない可能性が高いです
  • 海外からの送信:このメールは香港(150[.]5[.]130[.]198)から送信されています。日本国内のサービスを装ったメールが海外から届くのは不自然です

判定:複数の不審な点があります。このメールはフィッシング詐欺です。

このフィッシングの手口

  1. 偽装メールの送信:「”JCB”」を名乗り、もっともらしい件名でメールを送信します。
  2. 緊急性を演出:「海外でクレジットカードが利用された」など、焦らせる文言を使います。
  3. 偽サイトへ誘導:メール内のリンクをクリックさせ、本物そっくりの偽ログインページへ誘導します。
  4. 情報の窃取:ID・パスワード・クレジットカード情報などを入力させ、盗み取ります。
  5. 悪用:盗んだ情報で不正ログイン、不正購入、個人情報の転売などを行います。

今回のメールの特徴

  • メール認証(DKIM)に失敗しており、正規の送信元ではないことが技術的に証明されています。
  • 海外からの送信:このメールは香港から送信されています。日本国内のサービスを装ったメールが海外から届くのは不自然です。

もし情報を入力してしまうと…

このフィッシングサイトで情報を入力してしまった場合、以下のような被害が想定されます。

  • アカウントが乗っ取られる
  • 個人情報が流出する
  • 金銭的な被害を受ける
もし入力してしまった場合は:

  • すぐにパスワードを変更してください(使い回している他サービスも含めて)
  • クレジットカード情報を入力した場合は、カード会社に連絡して利用停止してください
  • 不正利用がないか、明細を確認してください

技術的な検証結果

以下では、実際に届いたメールのヘッダ情報・認証結果・リンク先の調査結果など、技術的な証拠を詳しく解説します。 なお、送信元候補IPの国は 香港(日本以外)でした。

受信したメールの概要

  • 件名:JCBカード/ショッピングご利用のお知らせ
  • 受信日時(ヘッダ):Wed, 21 Jan 2026 17:50:13 +0800
  • 表示上の差出人:“JCB” <myjcb[.]mail[@]efxrcxr[.]cn>
  • Return-Path:<myjcb[.]mail[@]efxrcxr[.]cn>

メール本文(原文:難読化)

クリックで本文を表示

メール認証結果(SPF/DKIM/DMARC)

認証方式 結果 意味
SPF PASS 送信元IPがドメインの許可リストに含まれています
DKIM PASS HEADER 電子署名がないか無効です(改ざん/偽装の可能性)
  • smtp.mailfrom: myjcb

受信側の補足:mx.google.com; spf=pass (google.com: domain of myjcb.mail@efxrcxr.cn designates 150.5.130.198 as permitted sender) smtp.mailfrom=myjcb.mail@…

認証結果の判定:メール認証に失敗しているため、このメールは正規の送信元から送られたものではない可能性が高いです。

送信元ドメインの検査

メールの送信に使用されたドメイン(From / Return-Path)を調査しました。

efxrcxr[.]cn(From / Return-Path)

RDAP情報を取得できませんでした。

インフラ情報(ホスティング・国)

送信元サーバー

IP 事業者 備考
150[.]5[.]130[.]198 香港 Byteplus Pte Ltd Administrator

送信元サーバを確認します(Receivedヘッダ → 送信経路IP)

送信元候補IP: 150[.]5[.]130[.]198 / 国: 香港(日本以外)

  • 150[.]5[.]130[.]198 (送信元候補)

※ここは「メールの送信経路上で観測されたIP」です。リンク先サーバのIPとは別です。

メール内リンクの遷移先を確認します(URL抽出)

(抽出できませんでした)

RDAP証拠(whois相当:引用)

※この証拠が示す意味:登録日が直近・海外レジストラ・NSが無関係などが重なるほど、なりすまし(フィッシング)である蓋然性が上がります。

※以下はRDAPレスポンスから 再現性のある要点 を固定形式で抜粋したものです。

ドメイン(登録情報)

(ドメインのRDAP情報は取得できませんでした)

IPアドレス(割り当て/組織/国)

フィッシングメールの見分け方

以下のポイントをチェックすることで、フィッシングメールを見分けることができます。

チェックポイント 正規メール フィッシング
送信元アドレス 公式ドメイン 似ているが違うドメイン
リンク先URL 公式サイト 全く違うドメイン
文面の日本語 自然な文章 機械翻訳のような不自然さ
緊急性の演出 冷静な案内 「24時間以内」など焦らせる
宛名 氏名で呼びかけ 「お客様」など汎用的

今回のメールで確認できる不審点

    被害に遭った場合の相談窓口

    • 警察庁 サイバー犯罪相談窓口:各都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口へ
    • 消費者ホットライン:188(いやや)
    • フィッシング対策協議会https://www.antiphishing.jp/

    対処方法

    • メール内リンクはクリックしない
    • 公式アプリ/公式サイト(ブックマーク)から直接ログインして状況確認
    • ID・パスワードを入力した場合は、直ちにパスワード変更(使い回しも含めて)
    • カード情報を入力した場合は、カード会社へ連絡し利用停止・調査
    • 不安なら、同様の連絡が公式にも出ているか(公式お知らせ/サポート)を確認

    ※解析メモ:.emlのSHA-256 = 6898a6dd83a4ff1242e4d202161d35149c6997340eb4b2bf03e63870bc39e2be

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    著者紹介:CCSIセキュリティメディア編集部

    CCSIセキュリティメディア編集部 サイバーセキュリティメディア、CCSI編集部です。



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